【まふまふ】保健室にはアルビノふたり｡

4話＿アルビノ＿ ページ5

まふまふside


先生が慌てて職員室に向かったあと


しばらくの沈黙が続いた


だって…まさか僕と同じ子が同じ保健室登校なんだよ…？


今、僕の目の前には…


白くて地面につくほどの長い髪


真っ白な肌


真っ赤な目。


僕とよく似た女の子がいる。


もしかしたら…この子も理由が同じで保健室登校なのかな…？


少し自分と同じってこともあって、興味がある


ま「あの…っ君、名前は…ッ？」


『…A』


ま「…！Aちゃん！Aちゃんって呼んでいい？？」


自分でもよくわからないくらい喋れてる


いつもは失神しちゃうくらいなのに


なぜか心を許している自分がいる


『うん、いいよ』


ま「うん！！！！じゃ、僕のことは"真冬"って呼んで…？」


いや、さすがに初対面でがつがついきすぎた？


引かれてるかな？


……



『うん、真冬。名前似合ってる。それに…あなたもアルビノなのね＿＿＿。』



Aちゃんは静かにそういった


あなたもアルビノなのね。って不思議だなぁ


この小さな保健室の中で僕の嗚咽だけが響いた


ま「あなたもってことは、君もでしょ…？」


僕の口は勝手に開いていた


だって、気になるんだもん


『そう。私もアルビノ』


Aちゃんは、表情１つ変えずそう言った


でも、僕にはその真っ赤な目が少し潤んだのがわかった


無理してるんだなって、僕と似てるって


初めてこんなこと思ったけど、割と不思議に思わない


だって同じだから、僕と君は


そういえば、１つどうしても気になってることがある


ま「Aちゃん、制服着ないの…？」


そう、Aちゃんはこの学園の制服を着ていない


ただ一枚だけ、ノースリーブのワイピース


するとAちゃんは少し下を向いて奥歯をギリッ…と鳴らした


やっぱり聞かなきゃよかったって今更後悔


本当に僕って最低だ


先走って…いつもいつも…


ま「ごめん、やっぱり何もない」


『…ぶ…れ…っ…』


ま「へ？」


声が少し震えていてよく聞き取れなかった


泣いてる…？なんて勝手に思ったけど


きっと僕のせい


『これ以外全部破られた。全部。』


ま「…あ……」


やっぱりまた後悔


破られたって本当に似てる。僕と。





同情じゃないけど…


Aちゃんの華奢な肩に僕のブレザーをかけた


すると僕の目を見て


『優しいのね。温かい』って









表情は変えないままつぶやいた

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