こんにちは天国【鬼滅の刃】

20 ページ24

時は流れ、

私の腹筋がバッキバキのシックスパックになった頃

とうとう炭治郎くんが岩を切った。






鱗「…よく頑張った

炭治郎 お前は凄い子だ…」



『(…ッズビ)』



木の陰からこっそりと2人を見つめるAは、
感動的すぎるこのシーンに涙を流さずには居られなかった。
まさか自分がこの場面を観れるとは思っていなかった。
もう感動しすぎて涙が止まらない。



『(…ほんと、よく頑張ったねぇ炭治郎くん。

普段はあんな子だけど、真っ直ぐに努力ができる素晴らしい子だ………あんな子だけど…)』


炭治郎くんの鍛錬の日々を思い出すと涙がまた出てきそうだった。
…人生2周目を迎えてやっと子を見守る母の気持ちが少し分かった気がする。


鱗「“最終選別”

Aと共に必ず生きて戻れ

儂も妹も此処で待っている」





炭「…っはい！

鱗滝さん


Aは俺が必ず守ります。」

決して大きな声ではないのだが、
少し離れたこの場でも炭治郎くんの返答ははっきりと聞こえた。



鱗「…ああ、

任せたぞ炭治郎。





それと、
いつまでそこに隠れているつもりだ、A。」



『…隠れてなど、無いです…
(うわめっちゃ恥ずかしい、俺が必ず守ります。とかどこぞの夢小説やねん恥ずかし。
私が夢女子なら脳内でよさこいソーラン節だわ)』


余りにも恥ずかし…ッゲフン、
…カッコイイ台詞を聞いてしまったもんだから
出るに出れずタイミングを逃していただけで、
決して隠れていたわけではありません。
決して。(一息)


深く深呼吸をしたのち2人の前まで来てみると
炭治郎は勢いよく私に抱きついてきた。
あれ、炭治郎くんまた身長伸びた？
羨ましいなこんちくせう。

炭「…絶対に守るから

おれの命に代えても…」


『…いや、人の命より自分の命を大切にしようね頼むから。』


でなければ私がここにいる意味無いからね。


炭「……」


私の肩に手をかけ少し距離を取る炭治郎くんと目があう

なんでちょっとむすっとしてるんだ炭治郎くん。
なんだその目は、炭治郎くん。
やめて、そんな目でみないで炭治郎くん。



炭「君は、もっと自分の命を大切にしろ！」


『…ぇえ…』


そしていきなり始まる説教。


炭「だいたい君は…」と、出るわ出るわ文句の数々。
それも私の事を思って言ってくれている物が大半なのでなかなか言い返すことは出来ない。
くそっ、優しいな長男！

過保護な長男の話は家に着くまで続いた。

21→←19

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す