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刀と刀がぶつかり合う音が森に木霊する
濛々と砂塵が舞い上がり、呼吸をするたびに砂を大量に吸い込んで噎せる。
鱗「…敵の一つ一つの動きに集中しろ!
次の行動を予想し、見極め技を放て!!」
止むことのない鱗滝さんからの攻撃に、
酸素が足りていないせいもあって息も絶え絶えだ。
考えろ、考えるんだ。
上から降ってくる太刀を避け、その勢いで足払いをかける
が、流石鱗滝さん
瞬時に見抜き後ろへ蹴り下がる
その一瞬の隙をつき左腕に刃を当てた
『…血の呼吸 壱ノ型 血 時雨!!』
下から突き上げるように太刀を振り上げる
勿論、私の技が届くはずもないが次の技へ繋げる
『血の呼吸 弍ノ型 血 螺旋!』
相手の頭上ギリギリに飛び上がり背後から振り下ろすように斬りかかる
舞い上がる砂埃で見ることは出来ないが、手元に何かが当たる感触があった
『(切ったか…?)』
鱗「…甘い!」
『…あれれ』
砂埃が収まると視界がクリアになった。
私が斬ったと思ったところに鱗滝さんの姿は無く、
逆に私の喉元には真剣が突きつけられていた。
…
『んあー!!!!
今日こそは行けたと思ったのに!!!』
鱗「儂にそう易々と勝てると思うなよ…
Aはまだまだ動きに隙がある。
それに咄嗟の判断も鈍い。
今のままでは犬 死 だ。」
鍛錬後の帰路は毎日反省会だ。
左腕には今日も生々しい切り傷がある
腕だけみてたらえらく病んでる子みたいだ…
また炭治郎くんに心配されるんだろうな
私が戦うために必要な傷なのだと説明しても、
炭治郎くんはそれでも自分傷付けないで欲しいと
毎回説教?と言うか、熱い言葉を投げかけられる。
心配してくれるのは嬉しいが、どうしようもない事なのでそろそろ諦めてほしい。(めんどくさいとか思ってない…よ)
『鱗滝さん。』
鱗「…なんだ。」
左腕に止血用の布を巻きながら話しかけた。
『…炭治郎くんには、
史書の詳しい内容は話さないでくださいね。』
実は彼には血の呼吸の詳しい説明や、史書に書いてあった過去の事に関しては未だに話していない。
ただでさえ、過剰に心配してくる炭治郎くんだ
知ればきっと私が鬼殺隊に入るのを止めるだろう。
鱗「…鬼殺隊に入れば、いずれは知る事になるだろう。
その時が来れば、ちゃんと説明してやるんだぞ」
『勿論です』
私の思いを汲み取ってくれたのか、
鱗滝さんは本当に何も言わないでいてくれた。
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かなみ(プロフ) - #egg/たまごさん» 書いてて自分でも恥ずかしくなるくらいとんでもねぇ長男です(笑)こちらこそ、お立ち寄りいただきコメントまでいただいてありがとうございました!!これからも頑張ります!!! (2020年3月9日 1時) (レス) id: b605df076c (このIDを非表示/違反報告)
#egg/たまご(プロフ) - とんでもねぇ炭次郎ですね!(最上級の褒め)素敵な小説ありがとうございます!更新頑張ってください! (2020年3月3日 9時) (レス) id: fef018cdc2 (このIDを非表示/違反報告)
かなみ(プロフ) - くりりんさん» めちゃくちゃ返信遅くなってすみません!コメントありがとうございました!!これからも頑張って更新かけていきますので、どうぞよろしくお願いします!!! (2020年3月1日 23時) (レス) id: b605df076c (このIDを非表示/違反報告)
くりりん - コメント失礼します。これから主人公はどうなっていくのか楽しみです!ワクワク(*'▽'*)炭治郎が距離感近いのもドキドキします(//∇//)これからの展開も楽しみにしてます!!更新頑張って下さい!!! (2020年1月8日 8時) (レス) id: c6b331e09a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かなみ | 作成日時:2019年11月22日 0時