ころころわんこ《N.Y》 (ページ30)

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☆ ページ30

その男性をバレー部が練習している

体育館まで連れていく。

途中、彼から話を振られる。

｢男子バレー部の1年生にさ、すごいスパイカーがいるって聞いて
今度の東海地区の大会前に見てみようって思って来たんだ。｣

『なるほど…。スパイカーですか。』

｢うん、跳躍力がすごいって練習試合した
高校の監督が皆言ってるらしくて。
因みに西田有志って子らしいんだけど知ってる？｣

彼は、はっきりとその唇で

｢西田有志｣の名を口にした。

『え、有志…ですか？』

｢あ、知ってるの？もしかして
君、バレー部のひと？｣

『あ、はい。男子バレー部のマネージャーを臨時で
任されていましてですね……。
あ、着きました。ここです、体育館。』

彼が有志の名前を口にしたことに

驚いていれば、すぐに体育館に着いた。

彼は顧問の先生と話がしたいというので

私が顧問の平松先生を呼んで来れば、

先生は彼を見て、先程の私よりも、

心底驚いた顔をしていた。