ちび、動きます《Y.M》

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次の日も、また次の日も、ずっと


私はマネージャーとして、


選手の皆さんの練習内容を把握したり、


ご飯を作ったりと


充実した日々を送っていた。


気付けばもう、臨時マネージャーに


なってから2週間が経とうとしていた。


初めの頃は白いままだったページが


多かった、練習の様子を書き込むノートも


今ではびっしりとペンで書きこんだ


ページの方が多い。


.


中垣内｢よし、10分休憩だ！｣




古賀｢Aちゃんタオルくださーい｣


高野｢俺も！｣


『はーい！』


高橋｢Aちゃん水ちょうだい！｣


『健ちゃん、ちょっと待っててね！』


皆さんにタオルとお水を渡していると、


私を、後ろから｢わっ｣と驚かす人物がいた。


『ｯわ! ……もう、まさくん。
普通に声掛けてよ。』


柳田｢ｯふふ…あー、面白かった。
ね、A。俺にもちょーだい。｣



＿＿＿まさくんだった。



面白可笑しそうに笑ってそう言う彼は、


目の端に涙を浮かべている。


何だかむかついたので、


タオルをばしっと投げつける。


柳田｢っお、…何だよ。そんな怒んなって。ふふ。｣


『…何か言うことは？』


私が少し声を低くして言えば、


まさくんは軽く”ごめんごめん”と言って、


私の頭をぽすぽすと撫でる。


それを見た祐希くんは、


｢マサさん大胆〜！｣なんて茶化す。



『……ｯもう』



.



この2週間、まさくんとは


他の選手の人より、幾らか


多くコミュニケーションをとった。


4年前、中学の頃に会っているというのもあるけど、


何だか彼と話せば心が落ち着く気がして。




たった2週間という時間の中で、


確実に彼に対する私の気持ちに


変化が芽生えていた。

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