22* ページ24
ーー総悟side
あれから一日が経った。
明日は近藤さんと桂の奪還作戦だ。
だからこそ準備しなければいけない。
だが・・
「・・・はぁ・・はぁはぁ」
総悟「おいA!ま、待て!!」
俺は目の前で走るAを追いかける。
総悟「あんまり・・走るんじゃねぇ!!」
道行く人は白髪の女を追いかける男、まぁ俺たちを見てなんだなんだと見ている。
「はぁはぁ・・」
総悟「クソ!邪魔だ!!」
道行く人々が邪魔で殺気を向けAを追いかける。
Aのことは白髪だからか、みんながスッと避けてくれるが、俺の時は邪魔で仕方ない。
総悟(バカ、あんなに走ったらぶっ倒れるに決まってる。なんとしても止めねぇと!!)
俺は息を切らし走る。
すると前を走ってたAが、その場にうずくまった。
「ゲボッ・・ゴホッゴホッ・・ヒューヒュー」
総悟「チッ」
俺は急いでAの元へと向かう。
総悟「おい!大丈夫か!?」
うずくまるAの背中をさすり顔を見れば、本当に苦しそうな顔をしている。
「だ・・大丈夫・・心配しな・・ゴホッゴホッ」
総悟「とにかく落ち着け。ゆっくり深呼吸しろ」
俺の言葉にAは殺気を向けて睨んだ。
「落ち着いてられるかっ!!お兄ちゃ・・ゲボッゴホッゴホッ」
そうだ、今日はコイツが発症して8日目。
そして兄貴は・・14日・・つまり半月だ。
総悟「ほら、言わんこっちゃねぇ」
「・・急がないと」
俺の手を振り切り、ゆっくりと立ち上がりフラリと歩き出す。
総悟「・・クソっ」
俺はAの腕を掴み引き寄せた。
総悟「死にてぇのか、お前」
「・・・死んでも・・いい」
俺の腕の中でAは一度も言わなかった言葉を呟くように言った。
総悟「お前・・何、言って・・」
「・・今、会えないなら・・・私は、ココで死んでもいい」
だから離してと俺に言うA。
総悟「死なせねェ・・。明日近藤さんに会うまで、俺はテメェを死なせねェ・・」
先程よりも強く痩せてしまったAを抱きしめる。
総悟「・・兄貴は待ってる。テメェが来るまで。だから・・死んでもいいなんて言うな。俺はお前に死んでほしくない。だから俺の前で寿命縮めるようなマネしてんじゃねぇ」
「・・総悟」
フッと腕の中のAの力が抜けた。
総悟「無理しやがって」
俺は背中にAを乗せると
総悟「待ってろ、クソ兄貴。会わせてやるよ」
歩き出した。
239人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユズ風呂(プロフ) - 完結編でぶっちゃけ夢主ちゃんの格好何に似せたんですか? (2019年4月28日 16時) (レス) id: 8ff75eaee8 (このIDを非表示/違反報告)
沖田いずみ(プロフ) - 紫蘭さん» リクくれて始まりも遅かったのにそう言われて頑張れます!!涙腺崩壊しちゃってください笑笑 (2017年12月3日 21時) (レス) id: 028374920b (このIDを非表示/違反報告)
沖田いずみ(プロフ) - りんごあめさん» そう言ってもらえると頑張れます!!長引いてますがよろしくお願いします!! (2017年12月3日 21時) (レス) id: 028374920b (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 逆にもっと長引いてほしいです。切実に…笑 毎日毎日涙腺と格闘してます…もう悲しくて悲しくて…。 引き続き頑張って下さい!! (2017年12月2日 23時) (レス) id: 684ce788b1 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - むっちゃ好きです!むしろ長引くほどいずみさんの小説読めるので嬉しいです!1日の楽しみになってます!応援してます!! (2017年12月2日 23時) (レス) id: 7b8fac289e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:沖田いずみ | 作成日時:2017年11月5日 22時