【銀魂】副隊長は天人さんです＊完結編

１５＊ ページ17

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「・・・んっ・・重い」


総悟「ふぁあ・・やっとお目覚めか？」


そう言いながら俺は背伸びをする。
当の本人はゆっくりと起き上がり目を擦る。


「・・よーし、まだ見える」


先ほどまでの不機嫌だった顔がいつもの作り笑顔のヘラリ顔になると、気だるげな話し方に変わった。


総悟「おい、待て」


俺の止める声など聞かずにゆっくりと立ち上がると、着替えを始める。


「そろそろ、お兄ちゃんの目も見えなくなったよねー」


総悟「あぁ・・」


兄貴が発症して１２日、Aが発症して７日目も終わろうとしている。
昨日兄貴の面会に行ったが、俺が来たことはわかったようだが、俺の姿は確認できていない様子だった。
それに酸素マスクに心電図まで付けられていた。
もう兄貴も長いことないだろう。


総悟「おい、ホントにいいのか？」


兄貴に会わなくてと俺が言えば、着替え終わったAが言う。


「今から病院行ってくるー」


そう言って刀を持った。


総悟「お前・・まさか入院する気か？」


やっと自分から休みを取る気になったのかと思って
聞けば、フフっと笑って俺に言う。


「誰が入院するかってーの。お兄ちゃんに会いに行くって言ってんのー」


そう言って歩き出したAを追いかける。


総悟「おい、待てよ。あれだけ飲んだ体で、１時間しか寝てねぇだろ。明日行け」


俺は肩を掴んで驚いた。
前より・・・細い・・。
少し力を入れれば、折れてしまうんじゃないかと思うくらいに細かった。


「明日は明日でやる事あんのー。それに、お兄ちゃんは後数日しか生きられないってわかってんでしょー？」


そう言って俺の手を肩から外すとヘラリと笑った。
真っ白な顔も髪も、俺の視界に入れば兄貴なんか心配するよりも、自身の体を休めてほしいと思う。
だけどそれをAが望んでいない。
だから俺から強制的に入院をさせるつもりはない。
ま、土方さんは早く入院させろと俺に何度も言ってくるが。


総悟「・・わかった、俺も行く」


あれから１週間が過ぎて、俺はコイツを一人にするのが怖くなった。
入院させれば済むのに、いつ、どこでコイツが倒れるかと思うと気が気じゃない。


「もー心配性だなー総悟は」


総悟「外は物騒だからな。俺が送ってやる」


「一番物騒な人斬りがよく言う」


総悟「その辺の奴らソウルソサエティに送ってる死神様には言われたくねぇよ」


そうして俺らは病院に向かった。

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