無一郎の大切な幼馴染み

鬼を連れた隊士 ページ5

貴女『着いた！！』



無一郎「誰のお陰だと思ってるの？」



貴女『神様、仏様、無一郎様のお陰です！！』





私がそう言うと、むいくんが再び溜息を吐いた


周りを見ると、他の柱達が赤髪の男の子を囲んでいる



恐らく彼が隊律違反を起こした

“竃門炭治郎”くん


鬼殺隊でありながら、鬼を守る不思議な存在





隠「起きろ


起きるんだ


起き…オイ


オイコラ


やいてめぇ……やい！！」





隠が炭治郎くんに何度も呼びかけてる

頭を強く打ったのか、若しくは睡眠不足……


どちらにせよ、彼が起きなければ話にならない





隠「いつまで寝てんだ！さっさと起きねえか！！


柱の前だぞｯｯ！！！」





その大声に炭治郎くんが目を覚ました

当たり前だけど、炭治郎くんが此処が何処かわからなく混乱しているようだ





貴女『初めまして、私は雪鈴Aです
此処は鬼殺隊の本部、炭治郎くんはこれから裁判を受けるんだよ』



しのぶ「裁判を始める前に、君が犯した罪の説明をして……」

杏寿郎「裁判の必要など無いだろう！」





しーちゃんの言葉を煉獄さんが遮った





しのぶ「え？」



杏寿郎「鬼を庇うなど明らかな隊律違反！
我らのみで対処可能、鬼諸共斬首する！」



天元「ならば俺が派手に頸を斬ってやろう
誰よりも派手な血飛沫を見せてやるぜ、もう派手派手だ」



蜜璃(えぇぇ…こんな可愛い子を殺してしまうなんて
胸が痛むわ、苦しいわ！)



行冥「あぁ、何というみすぼらしい子供だ可哀想に
生まれて来たこと自体が可哀想だ」



無一郎(何だっけ、あの雲。何て言うんだっけ？今度Aに聞いてみよう)





きっとむいくんはこんな時でも、別のことを考えてるのだろう



私達は…私はどうすればいいのか


殺すべきか、殺さないべきか…





行冥「殺してやろう」



杏寿郎「うむ！」



天元「そうだな、派手にな」



貴女『ちょ、ちょっと待って下さい！
まだ事情もわかってないし、それに鬼の子…この子の妹も悪いとは決めつけられません
まだ人を殺してないなら、殺す理由なんて……』



天元「事情なんて関係ねぇだろ
鬼は鬼、人を殺したらもう取り返しがつかねぇ
それはお前もわかってんだろ」



貴女『………はい』





だけど、どうしても彼が悪い人には見えない



彼の“赤い瞳”はとても真っ直ぐだったから……

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