9話 ページ10
シャワールームを出て、予め部屋に置いてあった救急箱の中から大量の包帯を取り出す。
私は衛生兵の訓練は全く持って受けていないので、包帯の巻き方なんぞ取り敢えずぐるぐる巻いとけば良いだろうと思い、腕、足、頭、その他諸々に巻き初める。
腹が減っている状態でお風呂に入ったり動いたりしていたので今にも空腹で倒れそうだ。まあ多少の飢えには慣れているけども。
広間へ行き、何個かの蝋燭に火をつけ、火の灯りと月の光を頼りにキッチン付近を適当に漁る。
いつも料理なんてしないからどこに何があるだなんて全く持ってわからない。
頭にはてなを浮かべてキョロキョロしている包帯だらけの私は傍から見れば只の不審者だろう。
誰か来ないかな。そう思った矢先だった。
ガチャ
今一番会いたくないあいつが入ってきた…いや、何時でも会いたくないけど…
「なにしてんだ…ていうか怪我、いいのかよほっつき歩いて。」
顔は緑のフードを深く被っていて見えないし、まず周りが真っ暗なのでどのような顔をしているかはわからないが、声色的にあまり機嫌はよろしくないらしい。
てか何で私の横に来るんだよどっか行ってくれ…
まあなるべくこいつの機嫌をこれ以上損ねない様、この感情はあまり表情に出さずに接しよう。
『あ、さっき起きて、お風呂も入ってお腹が減っちゃったから…何か食べようと。』
やっぱり怖くて、声が震えてしまう。
「お前料理なんてしないし出来ねぇだろうから場所知らねぇだろ。暇つぶしだ…作ってやる、何食いたい。」
へ？
『あ、あのナワーブさんが…り、料理…ですか？！』
「あ？要らねぇのか？」
自分で作るだなんて出来るはずがないし、作ろうとして食材を無駄にしてしまうのは目に見えてるからもうこの際豆野郎の料理でいいや…
『い、要ります！特にこだわりもないので、何でも大丈夫です。』
「そうかよ。」
と豆野郎は言うと、キッチンで何かを切り初める。
包丁とまな板のぶつかり音と呼吸音だけが私達の間を通っていく。
私はその間、ゲームの結果、反省をノートにまとめていく。そう、この荘園では、ゲームが終わったあと、1日のゲームの結果と、反省、その他気付いたことなどを記録していかなければならない。
正直言ってクソ面倒くさい。
私はゲーム終了後すぐに意識を失ってしまったので今のうちに書かなければならない。
パタン
私が書き終わるのと同時に、ナワーブさんも料理が出来たらしい。
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カシューナッツ炒め(プロフ) - うぉううぉう…めっちゃ面白いですね！！続き楽しみにしてます！！ですが嫌われてる要素が少ないと思います！嫌われストーリーという設定や夢主設定等はめちゃめちゃいいのにそれがもったいないと思います！！応援してます！ (2021年8月24日 0時) (
レス) id: ea7d5bd598 (このIDを非表示/違反報告)
柏木美琴(プロフ) - 小説自体はとても面白いです。だけどイラストが足枷となってしまってかこれ以上読むことが出来ません。ごめんなさい (2021年1月11日 9時) (レス) id: 12d89760b5 (このIDを非表示/違反報告)
柏木美琴(プロフ) - イラストを載せるのはいいと思うんですが、私はイラスト載せられるとイメージがイラストに定着してしまうので見たい人だけ見れるようにして欲しいです。 (2021年1月11日 9時) (レス) id: 12d89760b5 (このIDを非表示/違反報告)
柏木美琴(プロフ) - ウィリアムくんまさかの左右w (2021年1月11日 9時) (レス) id: 12d89760b5 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠いろ(プロフ) - かりんさん» 関係設定を評価してくださるのは本当に嬉しいです！！Twitterフォロー？！もうめちゃくちゃ嬉しいですぅぅ…！！ありがとうございますっ！！ (2020年4月17日 20時) (レス) id: c3dcbab85a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翡翠いろ | 作成日時：2020年3月31日 18時
