32話 ページ43
私は助けなど求めてはいけないのに。
助けになど来るはずがないのに。
このまま三人が逃げれば無事勝利する事ができる。
いらないリスクを負うことになる。
でも、私の口から零れたその言葉は、
助けを求めていた。
また私を襲うであろう痛みに涙が一粒溢れてしまう。
巨大な鉤爪が私を切り裂こうとする。
その瞬間、聞き覚えのある鳴き声と同時に辺りが薄く照らされる。
『ぽ、っぽちゃん…？』
私を襲うはずの痛みがイライさんの使い鳥である梟に吸われる。
「やっと、助けを求めてくれたね。」
相棒の梟を肩に乗せ、こちらへとやってくるイライさん。
…どうして、
『っ…！早くっ、逃げてください…！私、っが此処で皆の、身代わりになればっ！み、皆がゲートを出るまで耐えていればっ…！確実に、げほっ…勝てます！』
イライさんは私を治療し、負傷状態へと戻す。
私が助けを求めたせいだ…
『助けて。』なんて欲を言ったせいだ…
「リッパーの攻撃硬直中に早く行こう。」
彼はそう言い私の手を引いて歩き出す。
『で、も…』
「へあぁ…邪魔が入りましたねえ…そういうのやめてくださいよ？Aさん？良いんですか？私はまだ瞬間移動が残っていますし、引き留めるだって付いています。」
その言葉が何を意味するのか、私はすぐに理解した。
『や、めて！』
私は再びリッパーの元へと戻ろうとする。
すると、
「君はもっと味方を信じた方がいい…ウィリアムくんとレズニックさんはそんなに頼りないかい？自分の身を守れないと…思っているのかい？」
身体を引き寄せられ、体制がイライさんに抱き着く形になってしまう。
確かに…私は無意識の内に仲間を心の奥底ではそんなふうに思っていたのかもしれない。
そうだったのなら、今からでも、
仲間を信じてみよう。
『そんな、わけ…ない…！』
「そうこなくっちゃね。」
私はイライさんに寄りかかりながらもゲートへと向かう。
が、リッパーもそんなに簡単に諦める筋ではない。
透明化で足を速くし、追ってきている。このままでは追いつかれてしまう。
リッパーは霧の刃を私に、通常攻撃をイライさんに当てようとしている。
もう、駄目だ。
また諦めかけようとしていたその時。
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カシューナッツ炒め(プロフ) - うぉううぉう…めっちゃ面白いですね！！続き楽しみにしてます！！ですが嫌われてる要素が少ないと思います！嫌われストーリーという設定や夢主設定等はめちゃめちゃいいのにそれがもったいないと思います！！応援してます！ (2021年8月24日 0時) (
レス) id: ea7d5bd598 (このIDを非表示/違反報告)
柏木美琴(プロフ) - 小説自体はとても面白いです。だけどイラストが足枷となってしまってかこれ以上読むことが出来ません。ごめんなさい (2021年1月11日 9時) (レス) id: 12d89760b5 (このIDを非表示/違反報告)
柏木美琴(プロフ) - イラストを載せるのはいいと思うんですが、私はイラスト載せられるとイメージがイラストに定着してしまうので見たい人だけ見れるようにして欲しいです。 (2021年1月11日 9時) (レス) id: 12d89760b5 (このIDを非表示/違反報告)
柏木美琴(プロフ) - ウィリアムくんまさかの左右w (2021年1月11日 9時) (レス) id: 12d89760b5 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠いろ(プロフ) - かりんさん» 関係設定を評価してくださるのは本当に嬉しいです！！Twitterフォロー？！もうめちゃくちゃ嬉しいですぅぅ…！！ありがとうございますっ！！ (2020年4月17日 20時) (レス) id: c3dcbab85a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翡翠いろ | 作成日時：2020年3月31日 18時
