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「ブラックやぞ、飲めるん？」
「味覚殺せばなんとか」
私が苦々しい顔でコーヒーを見つめているからか、それともセリフのせいなのか、ショッピさんはケラケラ笑い出す。
この人、結構笑うよな。
「何を買いに行くん？」
「……なんていうんだろ？とりあえず、月刊誌」
それでも舐めとるようにちみちみコーヒーを飲んでいれば慣れてきたのか、麻痺してきたのかどんどん飲めるようになってきた。
「ふぅん。ま、ええわ。俺が連れてったる」
未成年に気遣う様子がないのか、ショッピさんは遠慮なく煙草を吸うので煙が肺に入ってくる。
まさにその香りは私を殺しに来ているかのような体に悪い感じしか与えてくれない。
「おじさん、遠慮って知ってる？」
「知らへんなぁ」
「大人気ねえ」
皮肉ろうとしたってこの人には通じない。
そんなところがまた大人気ないのだ。
「寝なくってええんか」
「おじさんこそ」
どんどんと短くなってきた煙草は何という銘柄だったか。
ただ、この匂いはあまり嗅ぎなれない気がするから、きっとあんまり吸わないやつなんだろう。
「それに、俺が吸ってるときにベランダで話しかけてくるんやから、今更やろ」
紙コップに灰を落とす。
「おじさんはどうせ私をガキだと思ってるんだから、そういうときちゃんと注意すればいいんだよ。無視するけど」
「意味ないやん」
18歳と25歳、その歳の差7歳。
「けど、ただのガキやないやろ、お前」
「どういう意味？」
まるで愛おしいものを見るかのような瞳で私を見つめてくるのは、残念ながら嫌がらせにしか思えない。
ただのガキじゃなくても、ガキはガキなのだ。
「さぁな。じゃ、寝ろよ」
立ち上がって机に突っ伏していた私の頭をグシャグシャに撫でて部屋に戻ろうとする。
だからすぐに私も椅子から立ってあとを追いかけようとしてしまった。
それに気づいて、立ち止まる。
ただ私は自分よりも背の高いショッピさんを見つめた。
「……ホンマ、賢いなお前は」
ドアノブを捻ろうとしてた手を止めて、目を細めながら私を見てくる。
「そのまま抱きついてきてくれでもしたら、すぐに引き剥がしてやるのに」
困ったようにショッピさんは、次は優しい手つきで指の背で私の頬を撫でる。
これも、愛しいものを愛でるかのような手つきに思えて。
「嘘つき」
からかうように微笑む。
「せやな、嘘や」
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百瀬のえる(プロフ) - 25歳shpおじさんとjkちゃん狂おしいほど好きです先生生徒好きは実はここ発祥ですjkとshpの組合せﾝｧ゛゛゛゛ (2020年10月8日 1時) (
レス) id: 90299a5c54 (このIDを非表示/違反報告)
夜有(プロフ) - えなさん» ありがとうございます！そう褒めてくださるととても嬉しいです…！まだ続編は決めてませんが、そのときはまた見ていってくれると嬉しいです(*´ω`*) (2019年3月8日 10時) (レス) id: 93b15b9a53 (このIDを非表示/違反報告)
えな(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。貴方様の綴る物語が大好きで、短編の中にも夢主ちゃんの想いや情景が繊細に書かれていて読みながらとても心を動かされています。別作品もあってお忙しいとは思いますが、次回作があるのであれば心からお待ちしております…！ (2019年3月8日 3時) (レス) id: 4d21cb4889 (このIDを非表示/違反報告)
夜有(プロフ) - 柚さん» ありがとうございます！カクテルは自分の中でも一番良作だと思っているのでとても嬉しいです。期待に添えるよう、頑張っていきますね！ (2019年3月3日 2時) (レス) id: 93b15b9a53 (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 素敵です…特にカクテルの話が好きで何回も読み返してしまいます。これからも頑張ってください！！ (2019年3月3日 0時) (レス) id: db3c90213f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜有 | 作成日時：2019年2月19日 14時
