2 ページ25
それに先輩って言ってるし……多分コネシマじゃないか?よく強く当たってるの見るし、愛の裏返し的な…そこで友人の俺が出てきたら気まずいよな。いやそもそも部室でナニるな怖い。
はぁ……どうしようかと少し悩むも、ここはスルーが安定だなと考えて鍵をもう一度かける選択を取ることにした。
なので一旦ドアノブから手を離して__
「A先輩…すー…はぁ…いいにおい……」
おっと????
待って、ひとまず待ってくれ。今…Aって言ったよな?
あと、いい匂いって言わなかったか?
え?つまりはショッピ君は今、俺の匂いがするものを持っているわけで。俺が今すぐ思い当たるものといえば__
体操着……か。
ここで俺はパズルのピースがどんどんハマっていく音が聞こえた。よく考えるとこれまで俺が失くしたと思った物は、殆どの物が教室外で使っていたものだ。
大きい筆箱は美術部で使っていたもの。部活で使うならある程度は部室に置いていくのは許可されていたし、俺も筆箱とか置いていた。
あれが消えたのは先週。そして毎日あそこは掃除が入る。そこの掃除担当は一年で、ショッピ君は一年生。
コネシマが昨日言っていた「そのシャーペンと消しゴム。ショッピくんも使っとったわ。流行っとんの?」は伏線かぁ。消しゴムは美術用のちょっとマニアックなやつだから被るの珍しいとは思ったけど。
次にタオル。タオルは単純に落としたか記憶違いで家に忘れたのかと思ってたけど、鞄に入れていたことをあとでシャオロンに指摘された。そしてなくなった日は、仲間と遊んでいるときに一緒にいたショッピ君に鞄の中のお茶を取ってくれと頼んだあの日だ。
今までの犯行を別に全部を彼と結び付けれる訳じゃない。だったらもう早々に彼が犯人だと分かっていただろうし。だけどもう、な……
……どしよ。
開けちゃう?無視する?どっちが正解なんだろ。本当……いや、多分自分のストーカーがいる部屋に一人で入るのはいくら俺だからと言って好ましくないことぐらいは分かる。
どうしよう、行こうかなぁ…迷うな。スマホで時間確認したらもう残り五分。そろそろ決めんとショッピ君から動いてしまう。
うーーーーん………
まぁいっか!
がちゃ、ドアを開ける。すれば目を見開き、口を大きく開いてこちらを見るショッピ君の姿。予想通り体操着を持っていたし、鼻に当ててた。やっぱ匂い嗅いでたな?
183人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
百瀬のえる(プロフ) - 25歳shpおじさんとjkちゃん狂おしいほど好きです先生生徒好きは実はここ発祥ですjkとshpの組合せンァ゛゛゛゛ (2020年10月8日 1時) (レス) id: 90299a5c54 (このIDを非表示/違反報告)
夜有(プロフ) - えなさん» ありがとうございます!そう褒めてくださるととても嬉しいです…!まだ続編は決めてませんが、そのときはまた見ていってくれると嬉しいです(*´ω`*) (2019年3月8日 10時) (レス) id: 93b15b9a53 (このIDを非表示/違反報告)
えな(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。貴方様の綴る物語が大好きで、短編の中にも夢主ちゃんの想いや情景が繊細に書かれていて読みながらとても心を動かされています。別作品もあってお忙しいとは思いますが、次回作があるのであれば心からお待ちしております…! (2019年3月8日 3時) (レス) id: 4d21cb4889 (このIDを非表示/違反報告)
夜有(プロフ) - 柚さん» ありがとうございます!カクテルは自分の中でも一番良作だと思っているのでとても嬉しいです。期待に添えるよう、頑張っていきますね! (2019年3月3日 2時) (レス) id: 93b15b9a53 (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 素敵です…特にカクテルの話が好きで何回も読み返してしまいます。これからも頑張ってください!! (2019年3月3日 0時) (レス) id: db3c90213f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夜有 | 作成日時:2019年2月19日 14時