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「あ、ちょっと髪の毛めっちゃぬれてるじゃない。」



ちゃんと拭いてないのか、雫が毛先からぽたぽたと落ちていた。



「もう、ほら貸して!」



肩にかけてたタオルを奪うようにとって、その子の髪の毛をガシガシ拭いてあげた。



「これでよし、向こうにドライヤーあるから乾かしてきて。」



「えー、めんどくさいー。」



「そのままだと風邪引くでしょ?ほら、早く。」



「なぁ、おねーさんが乾かして?」



「はぁ?なんで?」



「ええやん、俺おねーさんに乾かして欲しい!」



ニコニコしながらそういう彼に、何故か尻尾が見えた気がした。



結局動こうとしない彼に負けて、ドライヤーで彼の髪をを乾かす。



「あー、めっちゃ気持ちー。」


「あ、こら動かないで!」



よっぽど気持ちいいのかゆらゆら揺れる彼にそう言って、少し明るい髪色の彼の髪を丁寧に乾かした。

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作成日時:2019年7月28日 19時

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