付き合ってんの？�� ページ3
『あっつ！！！』
クーラーが故障した教室で私は1人叫ぶ。窓を開け放ってみても吹き込む風は生暖かくなんの気休めにもなりはしなかった。
勉強会という名目でシャオロンとその他数名で集まっていたが空いている教室がまさかクーラーが使えないと思っておらずその事実に友人たちは帰っていった。そして結局は私と彼の2人っきりに。
彼も5分ほど前に一言残し出ていってしまったのでこのようにひとり虚しく叫んでいるのだ。自分のカバンから飲み物を取り出すもどうやらさっき飲み干してしまったようだ。どうしても喉が渇いているのでしょうがなく彼のペットボトルに手をかける。
『一口ちょうだーい』
『ええで！』
なんて一人芝居してまだ冷たい飲み物で喉を潤そうとしたその時、私は気づいたのだ。そう、この行為は
『か、間接キス………！！』
一気に顔に熱が集まりさらに暑くなる。ペットボトルの飲み口を見つめる。阻止て覚悟を決め飲もうとした瞬間
「何勝手に人の飲もうとしとんねん」
『うぉ！？』
「ふｯｯ驚き方おっさんみたいやな」
いきなり扉を開けて入ってきたシャオロン。そして驚きのあまり上げてしまった私の声を聞いてゲラゲラ笑っている。手に持っていたペットボトルを少しだけ名残惜しく思ったがキャップを閉めて机の上に置く。
『こんなに可憐で華奢なJKの驚き方がおっさんみたいに見えるなんてあんたおかしいんじゃない ？？？』
「？」
「どこをどう見ても俺の前にはゴリラしかおらんのんやけど？」
真剣な顔をしてそう告げた彼の両頬を掴む。そして思いっきり引っ張った。
「い"ｯｯ！？」
『誰がゴリラっですって？』
無言でこちらを指さしてきた彼にお得意のデコピンを1発。
「いだっ！」
「………やっぱりお前ゴリラやないか」
『…もう1発いっとく？』
その言葉に黙りこくるシャオロン。余程痛かったのであろう。しかし乙女をゴリラ呼ばわりするのは大罪なので当然の処罰だ。
好きな人には可愛いって思われたい。誰しもがそうだろう。私だってそうだ。だからほんの少し、少しだけ落ち込んでしまう。
「怒んなって」
『！？』
少し俯いた私の頬に冷たいものが当たる。顔をあげれば優しく目を細めた彼と視線が重なる。その顔にキュンと胸が締め付けられた。
「これやるから許せって、な？」
『ぅー、仕方ないな』
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マエガミくん - ケンカップルか?ケンカップルだ (2020年8月7日 11時) (
レス) id: aad72d0660 (このIDを非表示/違反報告)
ライシャ - ｢一目惚れなめんなよ！｣いいですね！ (2019年12月31日 7時) (レス) id: 2cbf0b2098 (このIDを非表示/違反報告)
茶壺(プロフ) - 完結おめでとうございます！読むたびに可愛さで胸が締め付けられる最高の青春でした！次回作も楽しみに待ってます！ありがとうございました (2019年11月29日 18時) (レス) id: 88f565e6cf (このIDを非表示/違反報告)
あっぷぅティー - 素直になれない二人がめっちゃ可愛いです！！応援してます！更新頑張って下さい！ (2019年7月30日 20時) (レス) id: 9e25397495 (このIDを非表示/違反報告)
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