わからない ページ4
私たちの軍にはいくつかのルールがある。
その中の1つ朝は必ず揃って朝食を。そして夕食に間に合わないものはその日のうちに連絡すること。
これが非常に厄介なのである。最近は食べても戻すばかりで、朝食の時間匂いを嗅ぐだけで胃液がこみあげてくる。それをなんとか必死に抑え、出された食事を無理やり口に突っ込んで急いで部屋に戻って戻すのだ。
それでなんとか朝を乗り越える。そして晩はここ最近ずっと断り続けている。まぁ、彼らにその旨を伝えても「そう」とただかえってくればいい方で大抵は無視されるのであまり気にされてはいないのだろう。
朝以外はしんぺい神さんの所から勝手に頂戴したサプリと栄養補助食品でなんとかしのいでいる。
コンコン
すごく久しぶりにノックされた気がする。でも困ったことに部屋の中は大惨事。散らばった髪に大量の吸殻、空気もどこか澱んでいる。
でも待たせる訳にも行かないので扉を少しだけ開けそこから身を乗り出して部屋を見られないようにする。
『はーい、どないしたん？』
「ｯｯ！」
「…………今日の夕食はどないするんすか」
私を見てなぜだか肩をぴくりと動かして、すぐに下を向いて話しだしたショッピさん。
どうやら今朝伝えるのを忘れたらしい。
『ごめんなぁ、朝伝えるの忘れとって。まだ仕事があるから今日もいけそうにないんやわぁ。ほんまごめんやで』
へらりと笑って、いつもの言葉「……ほんま無能っすね」にしっかりと耐えられるように少しだけ心の準備を
「……分かりました」
『……？ほんまごめんなぁ。次からは気を付けますぅ』
なぜだかわからないがいつもの言葉を言わず少しだけ沈んだ声でそういったショッピさんは元来た道を帰っていった。
私は扉を閉めてそのまま背を預けずるずると座り込む。
私の方を一瞬見た後ショッピさんはなぜだか悲しそうな泣きそうに顔をゆがめた。
わからない、わからない。何故あなたがそんな顔をするのかが。ごめんなぁ、無能やからみんなの気持ちがわからんのよ。
前はもっとわかったはずなのにいつからかさっぱりわからなくなった。これも私が無能なために。
ねぇ、私なんかしてしもうた？ガバッとったんかなぁ？
みんなが笑ってくれることが幸せなのに無能な私のせいで誰も笑顔になれない。
『なぁんもわからんようなってしもうたわ』
幸せなあの時に戻れたら、なんて少々疲れているのかもしれない。
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もふもふ - 初コメします。今泣きながら読んでます。神作品を産んでくれてありがとうございます。 (2022年11月24日 18時) (
レス) @page12 id: a41408c385 (このIDを非表示/違反報告)
うさ - 水月華さん» すみません。そうだったんですね…。勝手なことをしてすみません。ですが私の端末ではコメを消せないので作者様が消してもらえるといいです。 (2019年11月6日 22時) (レス) id: 95908891b8 (このIDを非表示/違反報告)
水月華(プロフ) - 当作品の中にパスワードについて記載しておりますのでそちらをご確認ください。申し訳ないのですが読みたいと思っている方だけに読んで頂きたいと思っておりますのでそうでない人の目にもとまりやすいコメント欄でパスワードを書くのはやめてください。 (2019年11月6日 8時) (レス) id: fac1d7eb45 (このIDを非表示/違反報告)
うさ - パスワードは1029です。本人様ではなくすみません。ストーリーの中で見つけられず、コメ欄に来た方々にこのコメを見ていただけるとありがたいです。 (2019年11月4日 15時) (レス) id: 95908891b8 (このIDを非表示/違反報告)
案山子 - 凄く面白い作品でした！是非続編が見たいので、パスワードを教えてもらってよろしいでしょうか？ (2019年11月4日 1時) (レス) id: 51ee2da9ff (このIDを非表示/違反報告)
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