彼氏と高校時代 ページ6
朝は通勤通学で電車を利用する人で溢れている。それはもちろん帰りも同様だ。
そんな中私はおよそ3ヶ月前ぐらいに付き合い始めた富田林君に守られて案外快適に帰りの電車の中を過ごさせていただいてたりする。
私のために頑張ってスペースを死守してくれている富田林君を見るとパチリと目が合ったが直ぐにそらされる。あっ、顔が赤くなった。可愛い。
そう私の彼氏富田林君はとてもシャイボーイなのだ。女の私よりも初々しくて可愛い。付き合ってからそのことに気づいた私はもう可愛いなぁと思ってますます心を掴まれたのだがその話は置いておこう。
「……その、狭くて苦しかったりせぇへん…？」
『富田林君が守ってくれとるから大丈夫よ』
「ほんま？……なら良かった。」
『ありがと』
そんな些細な会話でも少し緊張しているのが感じとれてさらに可愛いとしか思えなくなる。
目が合っても恥ずかしくて逸らしたり手を繋ぐ時なんかはすごい緊張したりましてやキスなんてみたいな初々しい私の彼氏はそこらの女より100億倍可愛いとだけ断言しておこう。
そらされた赤いきれいな瞳がこちらを向かないかなぁ、なんて眺めていると
ガタンッ！
電車が一際大きく揺れた。そのために体勢が少し崩れた富田林君は私との距離がほとんどなくなり抱き合うような形になる。
そうこの時私は初々しくて可愛い彼氏にちょっとだけいたずらをしてやろうとほんの少し、ものすごく少し魔が差したのだ。
富田林君が慌てて離れようとする前に首に手を回してぎゅっと抱き寄せ耳元で
『トンちゃん、大好きよ』
囁いてみた。
みるみるうちに赤くなって耳まで真っ赤な富田林君いや、トンちゃんはやっぱり可愛い。
驚いて何も言えないのか口を開いたり閉じたりくぱくぱと。ちょっとやりすぎたかなぁと反省しつつでも可愛いとんちゃんが見れて後悔はしてない。
───
電車をおりてさて帰ろうかと言う時に
「…その、あの、……俺も好きやで…………」
やっぱり顔は真っ赤で視線もそらされていたが小さな声で呟かれたそれに舞い上がらないはずなどなかった。トンちゃんの手をぎゅっと握り
『あんな！私の事下の名前で呼んで欲しいねん！！』
キョロキョロと泳ぐ目はやがてこちらを向き
「……A……さん」
『もう1回！！』
「…もう勘弁して」
真っ赤な顔の彼はもう限界らしい。
でも繋いだ手だけは彼も私も離さなかった。
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らばーしざー - 初コメ失礼します……！はっきり言います！最高ですか……！？もう最初っから最後まで尊いの詰め合わせすぎてずっとニヤニヤしながら読んでました()最高に可愛いすぎて心が浄化されまくりました。ありがとうございました！！ (4月1日 16時) (
レス) id: ccb9d23ce7 (このIDを非表示/違反報告)
人外人間白乃雫(プロフ) - 翻訳機を使っています とても素晴らしい作品です！。私はあなたを応援する！。 (3月13日 9時) (レス) @page28 id: 4a8cb482e0 (このIDを非表示/違反報告)
７７４ - 爆発しました！！最高です！！これからも応援してます！ (2022年1月26日 22時) (レス) id: ac6e1f1de0 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(em推し) - 完結おめでとうございます！！なんか寂しくなります…うわぁぁあん(T-T)でも本当におめでとうございます！！ (2020年5月2日 15時) (レス) id: 5357f72739 (このIDを非表示/違反報告)
はちごろう(プロフ) - はあ〜(満足)すごく良き！一気に読んでしまいました。特に電車のくだり、構成もよくってドキドキしながら読めました！ラストも綺麗にまとまっていて読後感最高！素敵な作品をありがとうございました。完結おめでとうございます！！ (2019年8月31日 12時) (レス) id: 7fbb6746f7 (このIDを非表示/違反報告)
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