【男主】車椅子な僕と人気者な君達【 BL 】

No,11 ページ13

A「っ！……あ、れ、なんで？」

今何が起きたかというと、はっきり言うと『立ってる』

いつもは倒れるのに……なぜ？

A「え？あ、え？」

涼介「お前……立てたのかよ」

なんか勘違いされそうな予感。

涼介「今まで、治らなかったのはそういう事か？」

A「いや、勘違いですよ……初めて立ちましたけど……うわぁっ！」

次こそ、倒れてしまった。

涼介「大丈夫か？それと聞きたい事が増えたから、明日、学院のカフェテリアに来い」

A「は、はい」

嫌な予感がします……。そういえば、西蓮寺さん帰ってきません……。

涼介「俺はそろそろ帰るから」

A「はい、西蓮寺さんに言っておきます」

涼介「よろしく頼む」

涼介さんがそう言ったら『ガチャ』っと音が鳴って、西蓮寺さんが帰ってきた。

全員「……」

三人で、固まったようになっていた時、
涼介さんが『は〜る〜か〜？』と言って西蓮寺さんに怒鳴っていた。

遥「……見つかったか」

西蓮寺さんは誤魔化すように、嘲笑いながら言った。

涼介「何が『……見つかったか』だ！早速、橘さんに謝って来い！」

A「……橘さん？」

僕が、怒ったように聞くと、涼介さんは『げっ』と言って 最悪だ、とでも言いそうな顔をしていた。

A「涼介さん？橘さんって何ですか？今すぐ連れて来てください。僕も聞きたい事が増えましたよ？」

涼介「お前の兄貴連れて来る？無理だと思うぞ。夜遊び激しいからな」

A「は、はい？兄さんはそんな人じゃないです」

僕が知ってる兄さんは、
優しくて、頭が良くて、運動神経がすごく良くて、本が大好きで……。

とても夜遊びする人には見えないはず……兄さん。

涼介「いや、明らかに、タラシだよな？」

遥「俺？まぁ、確かに夜遊びは激しいな、見た目は真面目だけどな」

兄さんがそんな事をするわけがない……兄さん、どうしてですか？

A「いいから、呼んでください。今すぐ」

涼介「仕方ねぇな、電話してやるよ」

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