「恋」って…

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「実はな、昨日、向井康二の依頼をしてきた人から連絡があってな、その依頼人も含めて、あいつ全員と別れたらしいで。」






確かに最近はずっと俺といたし、もしかして…とは思っていたけど、まさか本当に全員と別れていたなんて…






「龍太にこれ伝えようって思ったんやけど、伝えたら、龍太があいつの傍にいれなくなるって思ったりするんちゃうかなって思って…


１週間でアプローチするって決めたって濱ちゃんから聞いてたからさ…」





文一くんは俺のために何も言わないでくれてたんや…






それなのに俺は何も出来ず、正体までバレて、康二には嫌われたやろな〜






「やから、バレたことはあかんことやねんけど、龍太の今回の仕事はちゃんと達成できとるから…まあ、龍太が落ち込んどるのはそんなことじゃないんやろうけど」


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とりあえず今日は家に帰ってええよって文一くんから言われたから自分の家に帰ることにした。






俺の初恋はこんなにも簡単に散ってしまったんや…
やっぱりこんな仕事してる以上、俺には恋愛なんて出来んのやろなぁ





ふとポケットに手を突っ込むとあると思っていたものが無い。






「康二への指輪置いてきてもうた…」





せっかくそこそこする指輪買ったのにな〜気持ち悪がられて捨てられてるかな…

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