Hmieさん短編集 (ページ47)

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待ち3 ページ47

美味しそうな料理が並ぶ中、ある話題を切り出す。

「あの、私、濱家さんのこと調べちゃったんです」

「…え」

「芸人さん、だったんですね。すみません、家にテレビなくて、ほとんど見ないので…」

こんな有名な人を知らなかっただなんて、本当に恥ずかしいし、失礼だったなと思う。

「そんな、気にせんといてください！あー…でも、あんまりバレたくなかったですね。変にかしこまった態度取られるの得意やないんで…笑」

(あぁ確かに)

こうも有名だと、私みたいな一般人は緊張して当たり前だろうし、対等に接することができるとは思えない。

「そうですね、知っちゃうとやっぱり緊張しちゃいます笑
でも、普通にお話ししたほうがいい感じ、ですかね？

「そのほうがありがたいですね。ってことなんで、お互い敬語やめません？」

「あ、はい…じゃなくて、うん？」

そうそう、と濱家さんは満足そうに笑って、ビールを煽る。

(これで終わりだとしても、こんな人と会うことなんてもう無いだろうし、今日は楽しもう)

そんなことを考えながら、私もお酒に口をつけた。