Hmieさん短編集 (ページ13)

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断れページ13

「ほらA、起きてや」

「んー…眠い」

嫌なことがあったのかお酒をガバガバ飲み、そのまま俺の膝の上で寝ようとしてるA。

「そんな強ないのにこんな飲むからやで」

彼女は決してお酒に弱いわけではない。一緒に飲むこともよくある。でも、こうしてたくさん飲む日は、何か悲しいことや心配ごとがあるときだってことも知っている。慰めるようにゆっくりAの頭をなでると、

「うぅ～はまくん優しい…」

と少し泣きそうな声で俺のお腹に抱きつく。

「ほんまに何があったん？なんで教えてくれへんの？」

数分前にも同じことを聞いたが、彼女は頑なに言おうとしない。

(俺じゃ頼りないってことなんか)

大好きな人の力になれないことがとても悲しくて、同時に少しの苛立ちもあった。しばらく問答を繰り返していると、

「んー……実はね、ってやっぱりはまくん怒りそう。言いたくないー」

やっと本題を話してくれそうだったのに、彼女はまた口をつぐむ。でもこのチャンスは逃せない。

「怒らへんから、な？話してくれへん？もし話してくれへんのやったら逆に怒るわ」

半分脅しのような感じでAの頬を片手でむにっと挟むと、

「わ、わひゃった。はなひゅ」

降参したのかAは起き上がって俺の方を向いて座り直す。

「実はですね、そのー、今日高校の同級生からね……告白、されまして」