【2.】 ページ26
.
A side
旅行の数日前……はじめさんは、遠征で東京に行っていてHAPにいなかった。
「はじめさんと旅行……結構楽しみです」
や「いや〜はじめくんもよくやるよね〜」
と「大胆ですね〜」
たなっちさんは編集、だいちさんはトイレにこもりっきり。
暇人のやふへゐくんとトマトクンと私は旅行の件で話をしていた。
や「ちなみにさ」
やふへゐくんが私の耳を貸すように指示して小声で言う。
や「はじめくんのこと、好きとかじゃないの?」
「……ん?」
や「え、いやだから恋愛感情とか……」
「れん、あい……感情」
ふと頭によぎる、はじめさんとお酒に酔った時にキスをしたこと。
そしてそれが嫌ではなかったこと。
ボン!と急に顔の熱が上がる。
と「うわ〜真っ赤ですねぇ」
や「まさか!本当に!?」
「え!いや、あの!」
なんで私は今慌ててるんだろう!
と混乱しながら、状況を整理する。
今までそういう面で考えてこなかったせいか、いざ受け止めてみると衝撃が大きすぎてなかなかまとまらない。
私、はじめさんとキスしたんだ……?
そして嫌じゃなかったんだ……。
「まだっ、わからないですっ!」
苦し紛れに出た言葉は否定ではなかった。
キスしただけ。
好きかはわからない。
「こっ、この旅行で確かめ、たいと……思いま、した……!」
やふへゐくんとトマトクンがニヤニヤする。
なんでこんなに心臓がバクバクしてるの!
や「へぇ〜?」
と「ふぅん?」
「もう!からかわないでよっ」
だから今回の旅行は、私ははじめさんのことが好きかどうかを調べるためである……と私は思っている。
もちろん、楽しむのが本題。
せっかく誘ってくれたんだし、お世話にもなってるし、私もいいところ見せたいし!
「2人にはお土産買ってきてあげないから!」
や「えぇー!」
と「ごめんなさいぃ!」
「ふっ、嘘ですよ。ちゃんと買ってきますよ」
……とまぁ色々ありました。
134人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:999 | 作成日時:2019年6月4日 2時