最後の花を、あなたに。【鬼滅の刃】

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｢うっ…！！｣








メリメリという不可解な音が胸から鳴り出し、次いで骨の軋む音が体に響く。









冷や汗が、止まらない。









まさか、死ぬのは明後日だろう？









やめてくれ、お願いだ









｢私からこれ以上、何も…奪わないで！！｣









その声に呼応するように、痛みがすっと胸から引いていく。









びっしょりとかいた冷や汗を拭いながら、おそるおそる隊服の前を少し外し、中を覗き見る。









｢は、はは…なんだよ、これ…｣









慎ましく、そして瑞々しい蕾が胸の間から覗いていた。









大きくはないが、日ごとに美しさを増していくそれにAは恐怖と吐き気を抱かずにはいられない。









先程食べた団子を吐き戻しながら涙が溢れた。









生理的な涙なのか、辛くて泣いてるのかもう分からない。









多分、両者ともだろう。









｢もう…やめてくれ…｣









蕾をぐっと握りながら、残酷な運命を寄こした神に懇願するように









そう、零すしか無かった。

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