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「それより、藍上は大丈夫なのか？」
「私？」
「怪我とか………あと精神的に。」
「轟くん！」
「うわ、さすが天然イケメン……」
………少なくとも私は友だちだと思っていた人が、
本当は私を憎んでた、なんて。
大丈夫か、といわれたら正直キツい。
「怪我は見ての通り、
保健室で治療してもらったからもう大丈夫。
精神は………
うん、まあ、大丈夫。」
「Aちゃん、」
梅雨ちゃんは、私の前で両手を広げた。
「え、」
「泣きたいときは泣くのが一番だわ。」
その言葉に、ずっと堪えていたものが溢れた。
塞き止めていたものがくずれた。
「っ、………私、ダメ、なのかな、」
「Aちゃん、」
「Aさん！」
「A、」
お茶子ちゃん、ヤオモモ、響香も
私を抱き締めてくれた。
「私たちはAちゃんのこと大好きだよ！」
「Aさんには、数えきれないほどの長所が
たくさんありますわ！」
「きっとそれは、特進コースの4人も同じだから」
____________Aは、愛されてるよ。
______________________
___________
____
「じゃあみんな、
ゆっくり休んでね。」
「うん、おやすみー」
みんなはやっぱり疲れていたのか、
ホテルに着くとすぐ、
それぞれの部屋に戻っていった。
「……私も帰ろ。」
「藍上、」
轟に、不意に呼び止められた。
「どうしたの、」
「その……
さっきは悪ィ、無責任だったよな、」
……そんなこと気にしてたのか。
「全然いいよ、
……私のこと、庇ってくれてありがとね。」
「…あぁ。」
何気に嬉しかったんだよ。
こんな私を、庇ってくれたの。
…なんて言えるわけもなく、
「……じゃ、おやすみ。」
私は寮行きのバスに戻ろうとした。
「藍上、」
「ん？」
「…無理、してないか。」
…私は、本当にいい友だちを持ったな。
「無理してないよ、
私には、
こんなに心配してくれる友だちがいるんだもん」
遠くでこちらを見ながら隠れているみんなとも、
目を合わせた。
「バレとる！？」
「だから覗き見はよくないと！」
「お前も結局気になったんだろ！？」
変わりない姿に、表情が緩む。
「今日はありがとね。
おやすみ。」
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夢桜(プロフ) - とても感動しました…！！夢主さんは友達に恵まれていますね！！ (2019年8月22日 9時) (
レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミナ | 作成日時：2019年8月17日 12時
