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まだここは学校だというのに、病院の独特な匂いが鼻をかすめる









病院についた時の空気の重さ







何も音がなくて、みんなの呼吸する音だけが耳につく








何故か鮮明に頭に蘇る









怖い








私は苦しくなって自分の胸を押さえた









違う、翔は違う









"お父さんとお母さんはね……_________"








悲しんで泣きながら私に伝えてきたおばさんの顔まで頭に浮かぶ。








違うってば。








…早く行かないと、翔のところ。









行きたいのに足が動かず、ただただ苦しくなる一方。









孤「落ち着いて」








血の気が引いていたのか自分の手が乾いて冷たく感じていた中、暖かいものが手に触れた








胸を押さえていた手を優しく、少し強めに握ってくれる研磨くん








いつの間にか目の前にいた研磨くんはその手を握ったままゆっくり下に下ろして




また別の手で私の肩に触れた








「……怖い…」








自然と出た声は震えていて、息すらも冷たく感じた








すると研磨くんは肩を数回優しく叩いて、頷いた








孤「大丈夫」









研磨くんの目はまっすぐしていて、じっと私の目を見てくれている









孤「行こう」








研磨くんはまた強く手を握り返してくれて、小さく安心と似た感情が浮かび上がった








動かなかった足は重いままだけどゆっくりと動き始めた









「……翔が……翔まで…………っ」









考え始めるとキリがなくて、気付いたら目に涙が溜まっていた








孤「…そんな事ない」








続きが口に出そうになった時に、研磨くんの声で私は口を閉じた









孤「…怖いのも不安なのも分かる」









震える手を研磨くんはまた強く握りしめてくれて、こちらに目を向ける








孤「でも今は考えたらダメだよ」








……っ








研磨くんの言う通り過ぎて、私は頷いてから止まらなくなった涙を拭った








口に出さずとも、頭の中は嫌な方向ばかり考えてしまう








孤「…Aは強いよ





さっきもずっと笑顔を作っていたでしょ」









不安で何を言っているのかわからない中、研磨くんはずっと優しい言葉を、





嫌な方向へと行かないように励ますように声を掛け続けてくれていた









きっと一人だったらこのまま押しつぶされて、動けないままだったんだろう

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PUPU(プロフ) - は る くさん» 更新遅くて申し訳ないです(´;ω;`)そして嬉しいお言葉ありがとうございます! (2020年5月26日 21時) (レス) id: 1af456bb3b (このIDを非表示/違反報告)
は る く(プロフ) - ノンストップで読んじゃいました。。。続き楽しみにしてます!!! (2020年5月23日 16時) (レス) id: 20d1569ebb (このIDを非表示/違反報告)
PUPU(プロフ) - redstarm53さん» 少しでもそう感じてもらえてるなら良かったです!ありがとうございますm(_ _)m (2020年5月21日 10時) (レス) id: 1af456bb3b (このIDを非表示/違反報告)
redstarm53(プロフ) - むちゃくちゃドキドキして、すごく焦ったくて、めっちゃ青春って感じです!!!続きをいつも楽しみにしています。更新ありがとうございます! (2020年5月21日 0時) (レス) id: cfdf260033 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:PUPU | 作成日時:2020年5月5日 11時

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