ちょっと変わった出会いから 2 【HQ】

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……！





…黒尾くん…！いつの間に…








もう言うしかない…今しか…






｢…あの、ついでじゃないけど……これ




要らなかったら、捨てて貰って……｣







恥ずかしくて顔を見られない





黒尾くんの伸びてくる手だけが視界に入る







黒｢なんで？捨てないよ




すっげー嬉しい｣








黒尾くんの声は思っていた声とは違って、驚きながらも明るい声をしていて思わず顔を上げた








黒｢昼、楽しみかも。ありがとう｣








黒尾くんの笑顔が眩しくて胸に染みる。








そして小さく胸が跳ねる






…喜んでくれてよかった







ひと安心。








黒尾くんはそれをカバンに入れると、何故か固まっていた








黒｢…あっ｣








その様子に私も翔もハテナを浮かべて、じっと見つめていた








すると黒尾くんはゆっくりとこちらを向いた








黒｢……俺日直だったわ｣








…！！！





そうだった…！！！







時計を急いで確認すると、まだ走れば間に合う








黒｢…まあいいや。ゆっくり行きたいし｣








黒尾くんは大きく溜息をつきながら呑気にそう言っていた







……いいんだ







翔｢鉄兄ちゃんどうしたの？｣




黒｢何でもねぇよ〜、お前ランドセル似合うなー｣








…焦ったのは私だけでした。







早く行く気がなくなると、呑気に翔とお話を始めている黒尾くん







……本人がいいならいいけど…




…相手の方……









.







翔｢行ってきます！｣

｢行ってきます｣





黒｢行ってきますっ｣








家を出る時に、そう言うと黒尾くんも遅れながらも一緒にそう言ってくれた








…………………







………って今は、翔が居るからいいけど…







黒尾くんと一緒に登校……？？？








翔は楽しそうに黒尾くんと話している






しっかり手を繋いで。









そしてはやくも別れる時が来ると、黒尾くんの足にぎゅっと抱き着いた








…離れるの、辛いんだろうなぁ








翔｢鉄兄ちゃん！ありがとう！楽しかったよ。



またたくさん遊ぼうね。また家に遊びにも来てね｣








翔は悲しい顔をせず、飛びっきりの笑顔を黒尾くんに向けていた







私も黒尾くんもそんな様子にただ驚いていた









黒尾くんは翔と目線を合わせると、頭を撫でて微笑み返していた








黒｢俺も楽しかった




今度は俺ん家においで｣






その言葉にかなり嬉しそう

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