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……けど、もうきっと理由は分かるはず








「……黒尾くんはどうしてさっきお疲れ様って言ってくれたの…?」








質問を質問で返してごめんね、と心の中で謝る







「…夜久くんもね、今日帰る時に"毎日、お疲れ様"って頭を撫でてくれた」







そして黒尾くんが答える前に私は話を続けると黒尾くんは小さく"えっ"と言っていた









「……夜久くんは泣いてるのを初めて見たわけじゃないし、理由も知ってる






でも黒尾くんと同じように、"お疲れ様"って」









私が言いたい事が伝わっているだろうか







黒尾くんは相変わらず私を見下ろしていた





いつもと違うのは、私の顔に触れている事




私も黒尾くんの服を掴んでいた









「…2人とも優しいから、そう言ってくれるんだよね」







黒尾くんは喉を鳴らしながら目を逸らすもどこか納得がいってなさそうにも見える








「言わなくても、何となく分かったでしょ」








私はできるだけ笑顔を作ってそう言うと、黒尾くんは小さく頷いた








「……最近、すごい思い出しちゃうの。



お父さんとお母さんの事」








笑顔を作っていてもいざ声に出すと辛いのか声が震えた気がした








黒「…うん」








黒尾くんはそう言いながら、また私の頭を自分の身体に押さえつけて強く抱き締めた








私は背中に手を回すのはやめて、黒尾くんの服をそのまま強く握りしめていた








「……夕方はね、夜久くんの言う通り研磨くんに泣かされたって言われるとそうなる」








………語弊はあるけどね。








「…研磨くんも優しいから。






……研磨くんの名誉のために言わないけど」









……きっと研磨くん、嫌だよね





あんなに優しい事を言ってくれるってみんなは知ってるのかな







黒尾くんはどこかムッとしているようにも見えた








「……ごめんね




…あれだったら……研磨くん本人に……夜久くんもいつも研磨くんに聞いているみたいだし……」









黒尾くんは何か考え終わると、また私の顔を見た








黒「…絶対教えてくれないな、アイツ」








黒尾くんは小さく笑いながらそう言った






今の今まで辛かったはずなのに私もつられて自然と笑が溢れた








今日の事はきっと、夜久くんにも伝えないんだろうな




黒尾くんだったらさらに…かな。









すると急に目の前に黒尾くんの顔が現れ








唇に何か触れる感触が

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PUPU(プロフ) - あははははさん» 強引なワガママを無理やりねじ込みました…申し訳ないです… (2021年1月6日 21時) (レス) id: 1af456bb3b (このIDを非表示/違反報告)
あはははは - ワガママしすぎwおかしいw (2021年1月6日 20時) (レス) id: 0050c00856 (このIDを非表示/違反報告)
PUPU(プロフ) - 瑞稀さん» そんな…!(´;ω;`)ありがとうございます!いろんな意見を取り入れて、別ルートも作るつもりです(^^) (2020年2月13日 12時) (レス) id: 1af456bb3b (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - すごく面白いです。感情移入して泣いてしまいました…笑 個人的には研磨落ちも見たいですがクロ寄りですかね…??どんな結果でも楽しみにしてます! (2020年2月13日 3時) (レス) id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:PUPU | 作成日時:2020年1月14日 21時

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