花柱は１人の少年に振り回されている【鬼滅の刃】【弐】

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煉獄「A」



A「？」



煉獄に名前を呼ばれたAは背を向けた身体をもう一度煉獄の方に向けた



煉獄「俺は柱を引退することにした」


A「！」



煉獄「胡蝶曰くこの身体で呼吸を使うは難しいらしい

使えたとしても以前のような力はもう出せないと言われた

だから俺はこれから隊士の育成に専念しようと思う」



A「……そう、ですか」



Aは暗い顔をする
煉獄はその顔を何度も見たことがある
その顔は自分を攻めている時の顔だ
だから煉獄は優しく微笑みながら言った



煉獄「この傷は君のせいではない

これは俺が未熟だったせいだ

だから君が責任を感じる必要も自分を攻める必要もない

千寿郎も言っていただろう？

君が居たから俺は今ここにいるんだ

君は俺にとって命の恩人なんだ」



A「………(そんなの結果論だ

私は命の恩人なんて言われる資格なんてない

私はまだ一つの型だけで上弦に渡り合えるほど強くなってない)」



煉獄「A、これからはもっと周りを頼りなさい」



A「！」



煉獄「君は一人で背負いすぎだ。"時透少年のこと"も君一人が背負わなくていいんだ」



A「……時透くんのことは全部私のせいですから」



煉獄「……」



A「……でも、そうですね。煉獄さんがそう言うなら覚えておきますね、その言葉」



Aは今度こそ煉獄に背を向け姿を消した



煉獄「………彼のことも君のせいではないのにな」




＿＿＿
＿＿
＿





煉獄家の正門を抜けると「Aさん！！！」と声を駆けられた



Aは声のした方を向くとこちらに向かって走っている炭治郎が瞳に映った



炭治郎「よかった！まだ煉獄さんのお家に居られて！」



A「竈門くん」



炭治郎「はい！」



A「＿＿勝負しよう」



炭治郎「！」

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