第12話…gr視点 ページ14
「……これは『恋』なのでしょうか。」
Aさんが手を握り、見上げてきたとき、軽く目眩がした。
これが高校生の色気か。
確かに彼女の父親の言う通り、
これを野放しにしておくのは危険かもしれない。
「……Aさん。」
しかし、彼女が自分に恋をしているなら好都合だ。
少なからず俺は彼女を気に入っている。
無意識のうちに微笑みかけ、トントンに冷やかされるくらいには。
「…はい。」
あとで後悔をするくらいなら、いっそ手中におさめてしまえばいい。
手の届くところに置いておけばいい。
それに、今後くる見合い話を断るいい口実にもなりそうだ。
「一緒に住みましょう。」
…彼女がいれば、楽しめると思ったのは内緒だ。
自分から彼女を求めてはいけないような気がするから。
「はぇ？」なんて間抜けな声を出して。ツリ目がちな大きな瞳が何度も瞬きをする。
「Aさんの望み通りに結婚したら同居するんですから。」
あくまでAさんの望みだと強調しておく。
彼女はまだ若い。
いつ心変わりするか分からないなら、こちらの好意を伝えるのはもっとあとでいい。
「まぁ、嬉しい…！ぜひ、ぜひ居候させてくださいませ！」
待て、こいつなんて言った？
『居候』…だと？
いや、間違ってはいない…と思うが…。言い方…。
「いそう、ろう…ですか…？」
「…？はい、婚約していただけるよう、精進しますね。」
満面の笑みでなんの悪気もなく言ってくる。
本当に婚約したいのか、この人。
「お父様に許可をもらい次第荷造りしますね。」
そして危機管理能力がなさすぎる。
成人男性の家に、女子高生が1人で居候……。
危ない臭いがプンプンする。
絶対あいつらにはバレないようにしないと、
全力でからかってくるに決まっている。
………勢いで誘ったけど、手出さないでいられるか…？
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ルリ(プロフ) - すっっごく面白いです！！！応援してます！！更新頑張ってください！！ (2019年12月1日 0時) (
レス) id: f44adf4250 (このIDを非表示/違反報告)
ふう(プロフ) - うへぇ…お帰りです〜、椿ちゃんのほうも復活ですか? (2019年9月23日 18時) (レス) id: 98934c9ea5 (このIDを非表示/違反報告)
はったり - 推しが毒素だからいいのだけれどトントンとくっつくと思うとチクチク来るなぁ (2019年9月23日 16時) (レス) id: 41ac5a4538 (このIDを非表示/違反報告)
雨ヶ谷 Q(プロフ) - まむしさん» あ、良かったです、心置き無く読者に戻ります〜大好きです！ (2019年9月9日 1時) (レス) id: 979aff1ee1 (このIDを非表示/違反報告)
まむし - わかりました！！あ、ご迷惑をおかけしました…！ (2019年9月9日 1時) (レス) id: a1ee0471bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まむし x他1人 | 作成日時：2019年8月12日 21時
