ゲーマー少女、追われているんですけど。

新作ゲームなんて……嘘だッ！ ページ1

薄暗く、狭い部屋に鳴り響く、コントローラーの音と光るブルーライト。

そんな中で私………私達は今日も今日とてゲームをしていた。

空「Aー！白ー！届いたぞー！」

そんな事を言いながら開けっ放しの扉から部屋に入ってきたのは１人の男。

通販会社の箱を持った男は私の兄さん・空。

『えー？何がー？また変な本とかじゃないよねー？』

そして、

白「何………が………？」

両手にマウスを持ち、画面の中のプレイヤーを操作する可愛らしい女の子は私の妹・白。

空「変な本なんて買ってないからな！
俺はそういうのは電子書籍だから……ってそんなんじゃなくて！」

そう言って兄さんは箱を開けていく。

空「ほら！最近発売した、RPG！
和風テイストのアクションゲーム！

買ってた事、白とAには言ってなかったな。」

中から取り出したゲームのパッケージを見せながら、得意げになる兄さん。

白「ほうほう………」

『へぇー！なんか良い感じの雰囲気のゲームじゃん！

私、最初にやりたい！』

空「おう、良いぞ」

兄さんからソフトを受け取り、それをパソコンに差し込み、さっそく起動させる。

すると………


.


ﾊﾟｱｱｱｱ

.

…………なんか画面、光ってるんですけど！

『兄さん！白ちゃん！』

空「どういうことだ！？白！」

白「わから……ない……！」


これ、普通のゲームなんだよね！？

和風テイストの！アクションゲーム！

画面が勝手に光るなんて聞いてない！

そして………

『えええええ！？待って、なんか吸い込まれるんですけどおおおお！？』

そう、まるでダイ○ンのごとく、私は吸い取られようとしていた。

空・白「A！！」

『兄さ……白ちゃ………』

二人の顔を最後に見て、私の意識はプツリと切れた。

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