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静かな廊下で、僕の心臓だけがバクバクと音を立てる。
手足は冷たくなり、指先は震えている。
怖い。でも、
___たすけて
僕が、やらなきゃ。
「失礼します」
会議室の扉を開く。
そこにはオールマイトを含めた雄英の教師陣、つまりヒーローたちが勢揃いしていた。
つい先日、僕は彼女の話を聞いた後すぐオールマイトに電話をかけた。
全てはこの状況を作り出すために。
視線が集まる。
よく見知った顔だとはいえ、緊張が隠せない。
手が震える。
足が震える。
けれど、そんなこと言ってる場合じゃない。
僕が、僕しか、できないんだ。
「今日お話するのは、紅月Aについてです。」
広がる静寂。
僕は、まるでAちゃんが話してくれたように、ゆっくりと話した。
彼女の現在の状態から、先日彼女から聞いた出来事までの全てを。
僕の言葉では伝えきれないかもしれないが、それでも精一杯、彼女を思って。
先生たちは表情を変えぬまま話を聞いていたところから、大体の事情は知っていたのだろう。
しかしそれは想定内。
問題はここからだ。
さあ、集中しろ。
決して見逃してはいけない。
悟られてはいけない。
勝負を、仕掛けろ。
「彼女はヒーローから、人類のための貢献、と称した人体実験を受けたのだと言いました」
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のえたん(プロフ) - akuaさん» リクエストありがとうございます。書かせていただきます(^o^) (2019年6月18日 15時) (レス) id: ee02f97984 (このIDを非表示/違反報告)
akua(プロフ) - リクエストお願いします!弔が個性で子供になる話読みたいです! (2019年6月18日 10時) (レス) id: 00971fdcab (このIDを非表示/違反報告)
のえたん(プロフ) - レイさん» リクエストありがとうございます!書かせていただきます! (2019年6月16日 14時) (レス) id: ee02f97984 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - のえたんさん» リクエストよろしいですか?弔と夢主ちゃんがヒーロー基礎学の授業に出るお話を書いてほしいです! (2019年6月15日 23時) (レス) id: d0447010f9 (このIDを非表示/違反報告)
のえたん(プロフ) - ここまで読んでいただきありがとうございます!番外編もがんばりますので、よろしくお願いします(^^) (2019年6月9日 15時) (レス) id: ee02f97984 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のえたん | 作成日時:2019年5月10日 17時