74:待つしかない ページ24
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side JM
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いつも通りの時間帯、駅を抜けて街中を歩いていると。
TH「…ジミナ、遅くない?おはよ」
JM「おはよう、そして普段通りの時間なんだけど」
スーツを着たまま手ぶらなテヒョン。何で俺が責められてるんだよ。
JM「ていうかお前も俺と似たような時間に出勤するじゃん。」
TH「今日は早めの気分だった」
JM「で、暇すぎて俺迎えに来た?」
TH「話し相手に最適だから、ジミンは。」
にひひっと笑うテヒョンは最近元気なかったから、その顔見れただけ肩の力が抜ける。
TH「…Aと話した。リラとも。」
JM「…………何で?」
TH「リラには金も返したしピアスは…、返してもらえなかったから俺のもあげた。終わったんだよ」
JM「…お疲れ」
丁度青になった信号に足を止めずそのまま進む。
どうやったらそっぽを向き合うAとテヒョンを傷つけずに済むんだろうか
答えのないそれを考えるのは俺も疲れた。
JM「テヒョンア、A大切な奴いるよ。」
TH「…ジミナ?」
JM「今言うの卑怯覚悟で言うけどAはお前以外に大切な奴いるって言ってた」
TH「………。」
JM「間に合わなかったんだろ、お前。」
テヒョンの傷ついた横顔を一瞥して前を向く。
そんな気はした。手遅れだって思ったよ、
でもどこか間に合うんじゃないか。今からでもテヒョンとAは2人幸せになれんじゃないか。なんてな
JM「…希望的観測すぎた。」
TH「……まだ、そうと決まった訳じゃない」
JM「テヒョン。」
TH「Aは傷心中に付け込まれただけ。少なくとも始まりはそうっぽかった」
雑踏の中、テヒョンの声はハッキリ耳に届く。
TH「Aは俺の浮気相手をやめたかったみたいだし。…でもそれが違う今なら、Aが俺を選ぶ可能性だってあるはずだから」
JM「…うん」
TH「……俺はAの選択を待つだけだからさ。そんな気負わないでよ、ジミナ。」
全て見抜ききってる親友が笑うから俺も肩を竦め落として、小さく笑う。
JM「上手くいっても行かなくても、飲みに行こうか。俺の奢りで。」
TH「ラッキー、高いとこ行こうよ」
JM「いつもの安い居酒屋だよ。」
きっとAの選択を待つしか俺達は出来ないから。
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choco - 今まで見た作品の中で1番好きな作品になりました。ありがとうございます! (2022年5月23日 19時) (レス) @page49 id: 7083a913c1 (このIDを非表示/違反報告)
mimi39901065(プロフ) - 初めまして。夢小説にハマるきっかけをくれた作品で、本当に何度読んでも胸が一杯です。素晴らしい作品ありがとうございます。 (2022年2月13日 20時) (レス) id: 96f9571aaf (このIDを非表示/違反報告)
noooooon24(プロフ) - 好きすぎて3回も見ました!本当に感動作です。この2人の続編が見たいです、できたらすっごくイチャイチャラブラブの2人の幸せを見たいです!勝手なお願いですがぜひお願いします。ここまで大好きな作品なかなか出会えないので、、 (2022年2月2日 22時) (レス) id: 8c9cc794ae (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア(プロフ) - 初めまして。お話を読んで涙が止まりませんでした。素敵なお話ありがとうございます。 (2021年9月4日 9時) (レス) id: 73d93b58ca (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - お話が素晴らしすぎました!ストーリー引き込まれ、大号泣しながら一気読みしてしまいました。とてもいい作品をありがとうございました。 (2021年6月20日 3時) (レス) id: 8c7ead2968 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ただのルート | 作成日時:2019年10月31日 14時