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岸「俺が好きなのはお前なんだよッ」
『・・え』
岸「一年の時から、別クラスだったけど、Aのこといいなーって・・二年なって同じクラスなって、お前は気づいてなかったかもしんねぇけど、俺必死にアピールしてたんだぞ?」
強く握られてた手をソッと優しく離された。
岸「わりぃ、自分勝手で」
『ほんとだよ』
ほんと、女心分かってない。
ムードなんてお構いなし。
こんな奴に本気で惚れた自分に呆れてくるほどだ。
でも、呆れてくるほど、なんだけど・・
なんでだろ・・・嬉しいはずなのに、思ってたほど心が弾まない。
もっと心から喜べたはずなのに・・
その理由に気付いてしまった私は誰よりもタチが悪いみたいだ。
『私だって、岸のこと好き。ずっと好きだった。岸に好きな人いるって知って勝手に落ち込んだし、その癖私に関わってくる岸に無条件で嫌になったし・・でも、でも今はね?』
岸「いいよ、全部言わなくて」
苦笑いしてる岸。
『・・ごめん』
岸「お前ってほんと男振るのうめーよな」
気丈に振舞ってくれてるけど、だんだんと歪んできた岸の顔。
岸「さんざん振り回したんだから、ちゃんと大事にしてやれよ」
部活の荷物を持って、廊下に向かいながら雑にそう言われた。
私に背を向けた瞬間に気付いたよ。
きっと岸は泣いてたんだと・・
家に帰ったら、廉になんて言われんだろ・・
その前に口聞いてないんだった。
きっと嫌気がさすほど呆れられてんだろうな
一人残された教室で、自分がどんだけ遠回りな人間かも再確認した。
頭を空っぽにして、ひとつひとつ整理していこう。
私はそのまま家に帰った。
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平野かな(プロフ) - 岸くんと付き合うのもみたいです。 (2018年8月17日 6時) (レス) id: 0d5cee7618 (このIDを非表示/違反報告)
くねろ - しかし、この作品に登場する方たちは知らないというね...笑 (2018年5月26日 10時) (レス) id: 26c053c045 (このIDを非表示/違反報告)
くねろ - からだ中の水分全部出すかのように涙流してました。いろんなすれ違いがあってもどかしい、主人公ちゃんの性格もいい影響をもたらしていて、良い構成の作品だと感じました笑 (2018年5月26日 10時) (レス) id: 26c053c045 (このIDを非表示/違反報告)
Y__1001kimiko(プロフ) - 後輩平野くんの続き待ってます (2018年5月22日 8時) (レス) id: c74ba2042b (このIDを非表示/違反報告)
サヤカ(プロフ) - 毎日の楽しみが一つ終わってしまって残念...!面白いストーリーでした(*´-`)続編もお気に入りして読みます!! (2018年5月22日 7時) (レス) id: 3f9dc00853 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:muhe | 作成日時:2018年5月6日 11時