Vanilla_4 ページ4
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完全に酔い潰れた彼女をそのまま寝かしとくのも俺の気に触る。
店の前までタクシーを呼んで、彼女をホテルまで連れてってもらう事にした。
家なんて分からんし、ついてったらついてったで色々あかん気がして
廉「Aさん、帰る時間っすよ」
優しく肩を叩いて起こすけど、
『んんん〜っ』
甘ったるい香りの中に色っぽい仕草が目立つ。
それをいちいち気にしてちゃ俺の気も持たんくて、
廉「外にタクシー来てるんでちょっと頑張って歩いてください」
彼女の細い腕を肩に回して支えてあげるけど
寝ぼけてるのか眠たそうな目のままに俺をガン見してくる。
『廉くんって近くで見るとこんなにカッコイイんだねっ』
ふわりと微笑んだこの人の酔いがどれくらいまで覚めてるのかが知りたい。
シラフの時とまるで別人…それは何となく分かんねん。
きっと酔いが冷めると俺に言った言葉なんて何一つ覚えてへんやろうな、。
罪な人やなぁ、と溜め息をついてもやっぱり惚れた事実に変わりはない。
『廉くん抱っこしてええっ』
ピタリと距離を縮めて胸を当ててくれば誰にでもこうやって媚びてんのかと腹が立ってしまった。
廉「俺を他の男と一緒にせんとってください」
『他の男って？』
ぽわんと気の抜けた表情は本当に意識をなくすくらい酒に酔ってるから。
それを言ってしまえばもうどうしようもない。
廉「はぁ、もういいですよ」
酔って正気を忘れてる彼女に怒りを顕にしたところで、何も意味は無いだろう。
廉「ほらタクシーすぐそこですからッ」
『んん、歩けない〜〜』
運転手さんに設備の整った有名なホテルを伝えてAさんを託す。
『ええ廉くんも一緒に行こおよ〜』
とことん俺を困らすのが得意なAさん。
廉「もう行ってもらって大丈夫です！お願いしますっ」
ベタベタくっついてくる彼女を剥がして運転手さんに車を出してもらうよう頼んだ。
『んん〜』
そのままネオンの光に車が消えていっても、彼女の甘い香りが鼻についたまま。
廉「一緒に行けるもんやったらいつだってついてくわ…あほ、」
その線を超えたら俺の純粋な想いは汚れてしまうんやろうか。
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ゆー - 前から見させて頂いていて、今回の小説も面白いです！更新楽しみにしております。 (2020年2月12日 1時) (
レス) id: 7ed49a0414 (このIDを非表示/違反報告)
白米王女(プロフ) - もしよければ続きで裏出して欲しいです… (2020年1月14日 22時) (レス) id: 771a82acdb (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2019年10月27日 22時) (レス) id: a50c63b20c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2019年6月22日 20時
