glassflower_29 ページ29
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岸「俺はもう、遥か昔からAって決めてる。ずっとAだけって決めてる」
その確かな覚悟はもうとっくのとうに教えて貰ったはずなのに
やっぱり何度だって確かめたくなってしまうのだ、。
岸「だから思い出したんじゃん・・俺のプロポーズ受け入れといて今更そんな事で悩むなよっ」
パタッとパイプ椅子を鳴らして勢いよく立ち上がった優太。
『だって・・何回も優太の口から確かめないと、、自分が消えてしまいそうで怖いかっ−−−−』
全てを言い終わる前にフワッとその存在に包み込まれる。
岸「もう、A意外に惚れるとか有り得ないって」
ギュッと離れないように強く抱きしめてくれれば背中に感じる大きな手も、全てを求めてしまうのだ。
『うん、・・ありがと、っ』
岸「まだ寂しい、?」
そんな事を聞いてくれる彼だから、やっぱりちょっと甘えてしまう、。
『・・ちょっと』
優太は私が落ち着くのを待つように、抱きしめたままにその声で話し続けてくれる、。
岸「俺が太陽なら・・じゃぁAは向日葵だなっ」
『え?』
包まれた腕の中でクイッと彼の顔を見あげれば、何やら得意げな顔をしていた。
岸「太陽いないと向日葵って上向けねぇし綺麗に咲かないじゃん?」
『・・っ』
何も言えないのは図星だから。
だけど、真剣に言ったわけじゃない彼は何か反応して欲しかったらしい。
岸「おいっなんか言えよ!俺恥ずかしいじゃんっ」
照れ隠しからなのか不器用にわしゃわしゃっと私の髪の毛を乱してくる。
『やめてよぉっ!!』
彼の腕から逃げようとしたのに
優太は離さず、なんならその手をそのまま頬に伸ばしてきて・・
−−−−チュッ、。
不意に触れるだけの長いキス、、
それはどこか直ぐに消えてしまいそうで儚い、、
なのにちゃんと実感する彼という温もり、。
ゆっくり離れたと思えば私以上にしんどそうな顔をしていて・・
岸「もう、居なくなんねぇよ?だから・・Aも居なくなんないでッ、」
ギュッと私の服を掴んだ優太の手は微かにだけど、ちゃんと震えていたんだ。
長生き出来ないのに、、それを知ってて私を好きになってくれた・・
そんな彼だから、ちゃんと愛し続けたい。
そう思えたんだ。
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林檎(プロフ) - ドラマみたいで感動しました。映像化してほしいです (2023年4月13日 18時) (レス) id: 84e97ac5a3 (このIDを非表示/違反報告)
まい - 涙が止まらなかったです。。。岸くんと華ちゃんが幸せになりますよーにと願ってしまいます。。。他の作品も拝見させて頂きましたがmuheさんの書く岸くんが素敵過ぎて岸くんにどハマり気味です 笑 (2023年1月4日 21時) (レス) @page49 id: e5435e7bdd (このIDを非表示/違反報告)
ななみ - ほんとに1人号泣しました。岸くんだからこの役合ってるなって思いますありがとうございます!!こんな素敵なお話を!とても切なくて悲しい話ですが (2020年5月19日 22時) (レス) id: 9698ee50ef (このIDを非表示/違反報告)
moca - 素敵な作品ありがとうございます。何度読んでも涙が止まらず、私が読んできた作品の中で1番に大好きな作品です。こんなに作品で泣いたのは初めてです!素晴らしい作品を書いて下さり、ありがとうございました! (2020年4月5日 21時) (レス) id: 039decc541 (このIDを非表示/違反報告)
花 - 岸くんの素敵な人柄がそのままに出ている作品で、お話の内容も、本当に素敵で、読んでいて涙が止まりませんでした。今まで読んできた作品で1番感動しました。その作品を書いてくれて、本当にありがとうございます! (2020年4月3日 15時) (レス) id: c9cd880fe4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:muhe | 作成日時:2018年10月11日 19時