cinderellaboy_5 ページ5
･
私は廉くんにお願いをして、すぐさま保健室をあとにした。
下駄箱でローファーに履き替え、彼が待つ校門へと向かう。
自然と急ごうとする足。
それは岸くんを待たせちゃいけないっていうのもあれば、早く会いたいっていうのもあった。
少しずつ見えてきた彼のシルエット、。
『岸くんっお待たせ！！』
自分のマウンテンバイクに伏せながら首を傾げている彼、。
岸「遅くね？何してたの？」
『え、あぁ、先生に呼ばれてて･･』
1番在り来りな嘘をついて何とか誤魔化す。
岸「そっか！」
けど、疑いもせずにすんなりと分かってくれる彼･･
時々、その奥が怖くなる。
お気楽な人生を送ってそうでとっても苦労人、。
努力と辛抱を経験している彼は誰よりも思いやりがあって優しい。
そこに惚れたんだから間違いない。
でも、そんな岸くんだから、気付かないフリをしてるんじゃないかって･･
考えすぎなのかもしれないけど、
岸「Aっ」
『あ、なに？』
歩く私に合わせて隣で自転車を押していた彼は
岸「コンビニ行かね？」
そう言った。
『え、コンビニ？』
岸「うん、この前はおでんだったから今日は肉まんなっ！」
岸くんのお陰で初めてコンビニの中に入れた。
自分でとって自分で買い物をする･･
おでんがとても美味しい事に気付かさせてくれた。
その感覚は今でもずっと胸の奥にしまっている。
この何気ない現状が私の今の幸せなのだ。
学校から一番近いコンビニは誰と会うか分からない。
あまり知人と会うリスクのない遠めのコンビニへとやってきた。
レジの隣にある透明なショーケース。
それが未だに見慣れない。
岸「あんまん１つと肉まん１つくださいっ！」
そう言うと彼は自分のポケットから財布を取り出した。
『え、あっいいよッ自分で買う』
いやいいっていいって！と手で追い返されちゃう始末。
岸「肉まんくらい奢れるって！！」
ケラっと笑って見せた君はやっぱり太陽のように暖かい人だ。
バイトを掛け持ちして、毎日節約をしている彼を知ってるからこそ
肉まん１つでも気にかけちゃうのだ。
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まなみ - muheさん！この作品もめっちゃよきです！本当に好きです！！岸くん可愛い、かっこよすぎです．．．。これからも頑張ってください！応援してますっ！ (2019年12月23日 19時) (
レス) id: 0d9bac845e (このIDを非表示/違反報告)
☆pepe☆(プロフ) - とてもいいお話です！悲しい気持ちにもなりましたが、先がとても気になります(o^^o) (2018年11月13日 19時) (レス) id: 580217befb (このIDを非表示/違反報告)
彩藍(プロフ) - muheさんのお話が大好きなので、続編は凄く嬉しいです(*´`)続編も絶対に読みます!いつも素敵な作品をありがとうございます（*'‐'*)♪ (2018年11月11日 8時) (レス) id: 0a70532ba2 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - 凄くいい話でした！とにかく涙が止まりませんでした。廉君のファンなので廉君の小説も書いてほしいです！最後の廉君が男らしくてかっこよかったです！主人公と同じ気持ちだったらメンタルズタズタです笑とても良い作品だったのでまたかいてください！面白かったです！ (2018年11月11日 1時) (レス) id: 3c05e4ba15 (このIDを非表示/違反報告)
ひひひひ(プロフ) - みんな切なすぎて涙が止まりませんでした！！ (2018年11月11日 0時) (レス) id: f98c1baa62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2018年7月29日 19時
