cinderellaboy_36 ページ36
･
お風呂の中でお湯で誤魔化しながら泣き続けた。
脱水症状で倒れるんじゃないかってくらい枯れるまで泣き散らかしたんだ。
だから涙なんてもうでない。
瞼を擦ってしまったからヒリヒリ痛む。
ボテっと少し腫れ上がった瞼を氷で冷やしながら、部屋に戻ってきた。
すると、
廉「おかえり」
『え』
廉くんが来ていた。
私がお風呂から上がるのをずっと待っていたのか、君はソファでスマホを弄っていたのだ。
『なんでいんの』
廉「失礼やなっ」
一人でいると何かにぶつかる事が出来ない。
このタイミングで彼が現れたのは理に叶っていたのだろうか。
彼は私の顔を見るなり
廉「ブッサイクな顔やなー」
馬鹿にして笑った。
こんな時でも慰める精神はないのかとイラッとはしたが、、
『ほんとうるさい』
私は廉くんの隣に座っていた。
それを見て静かに抱きしめようとしてくれる廉くん。
だけど私はそれを拒んだ。
『やめてッ･･今は、そういう気分じゃない』
廉「お前いつだってそういう気分ちゃうやんか」
確かに、廉くんに頭を撫でて慰めてもらうなんて最初から柄じゃない。
廉くんは私の目を見て喋り出した。
廉「･･なぁA、交換取引せぇへん？」
『交換、？』
疲れきった頭の中でそれを考えるのは少し困難だった。
廉「岸くんと岸くんの家庭のこと、俺が何とかしたるから」
『何とかって』
廉「俺の親の会社にいれる、それで安泰やろ？」
廉くんはさっきからずっとスマホを弄っていたが、何か会社の内部と連絡していたのだろうか。
『･･できる、の？』
廉「俺の事誰や思ってるん？下に見すぎ」
彼は自信満々に答えてくれる。
頼もしい姿に感謝の気持ちはいっぱいで
廉「････その代わり」
『？･･、』
空気が洗脳されたようにまた重いものが流れる。
廉「俺の事だけ、ちゃんと見て」
彼の瞳に映る私は、果たして彼が望む私なのか。
考えれば自信がなかった。
苦しそうな目。
しんどそうに�燧き続ける廉くんを見て、何も思わないわけじゃない。
岸くんと廉くんが傷付かないなら、私はそれで構わなかった。
『･･、うん････分かった』
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まなみ - muheさん！この作品もめっちゃよきです！本当に好きです！！岸くん可愛い、かっこよすぎです．．．。これからも頑張ってください！応援してますっ！ (2019年12月23日 19時) (
レス) id: 0d9bac845e (このIDを非表示/違反報告)
☆pepe☆(プロフ) - とてもいいお話です！悲しい気持ちにもなりましたが、先がとても気になります(o^^o) (2018年11月13日 19時) (レス) id: 580217befb (このIDを非表示/違反報告)
彩藍(プロフ) - muheさんのお話が大好きなので、続編は凄く嬉しいです(*´`)続編も絶対に読みます!いつも素敵な作品をありがとうございます（*'‐'*)♪ (2018年11月11日 8時) (レス) id: 0a70532ba2 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - 凄くいい話でした！とにかく涙が止まりませんでした。廉君のファンなので廉君の小説も書いてほしいです！最後の廉君が男らしくてかっこよかったです！主人公と同じ気持ちだったらメンタルズタズタです笑とても良い作品だったのでまたかいてください！面白かったです！ (2018年11月11日 1時) (レス) id: 3c05e4ba15 (このIDを非表示/違反報告)
ひひひひ(プロフ) - みんな切なすぎて涙が止まりませんでした！！ (2018年11月11日 0時) (レス) id: f98c1baa62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2018年7月29日 19時
