cinderellaboy_4 ページ4
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『・・ていうか、大丈夫なの?』
廉「何が」
『だってあの子、確か彼氏いるよね?』
廉「あぁ」
なのに廉くんは面倒くさそうな反応をする。
結構、大事なことだと思うんだけど、それを危機と思わない彼は少し世間とズレている。
『あぁって・・』
相手側の彼氏に見つかったらどうするんだか。
廉「彼氏が冷たいってすがってきたんはあっちの方やで?俺は頭撫でてやっただけやし」
・・とかなんとか、。
そんなの綺麗事に過ぎなくて、聞いているこっちが罪悪感に浸ってしまう。
『いや、でも』
廉「ほんまやって・・キスもなんもしとらんから」
服が肌けてた癖に良くいう。
急に真剣な顔をしだした廉くん、。
その目で私に何かを訴えかける。
それに耐えられなくなって自分から目を逸らした。
廉「それより自分はどうなん?」
『え、』
誰にもバレていない・・なんて嘘。
彼には全て見透かされているのだ。
廉「婚約者おんのに他の男とイチャついとんのはそっちやろ?」
『・・・っ』
そう、私の婚約者というのは何を隠そう目の前にいる廉くんなのだ。
何というか、廉くんに言われると全部が嫌味のように聞こえてくる。
本当に背が縮まる思いだ。
それに気付いていて、わざとそんな言い方をしてくる彼も彼だ。
廉「いい加減俺とも一緒に帰ってくれへん?」
『無理』
即断りをいれると大きな溜め息をつかれた。
廉「はぁ、ほんま釣れへんな」
で?、と要件を言うよう煽られる。
『あ、えっと・・今日も』
全部を言う前に、廉くんの顔がとてもしかめっ面で、不機嫌なのに気付く。
『・・お願い、します』
だんだん言う勇気がなくなってしまって、最後の方は声が小さくなってしまった。
情けない、。
こんな自分も、嫌だと溜め息をついていながらもそんな廉くんに頼ってしまう自分も。
廉「俺に堂々と頼むその神経どうにかならんの?」
『いや、だって・・頼める人、他にいないから』
廉「はぁッ・・だったら俺にも放課後デートくらいさせろや」
のっそり重そうな体で立ち上がり、彼は自分の鞄を手に取る。
『だったらその女遊びみたいなのやめてくんない?』
チャラチャラしいのが気に入らなかった。
廉「・・遊びちゃうし」
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まなみ - muheさん!この作品もめっちゃよきです!本当に好きです!!岸くん可愛い、かっこよすぎです...。これからも頑張ってください!応援してますっ! (2019年12月23日 19時) (レス) id: 0d9bac845e (このIDを非表示/違反報告)
☆pepe☆(プロフ) - とてもいいお話です!悲しい気持ちにもなりましたが、先がとても気になります(o^^o) (2018年11月13日 19時) (レス) id: 580217befb (このIDを非表示/違反報告)
彩藍(プロフ) - muheさんのお話が大好きなので、続編は凄く嬉しいです(*´`)続編も絶対に読みます!いつも素敵な作品をありがとうございます(*'‐'*)♪ (2018年11月11日 8時) (レス) id: 0a70532ba2 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - 凄くいい話でした!とにかく涙が止まりませんでした。廉君のファンなので廉君の小説も書いてほしいです!最後の廉君が男らしくてかっこよかったです!主人公と同じ気持ちだったらメンタルズタズタです笑とても良い作品だったのでまたかいてください!面白かったです! (2018年11月11日 1時) (レス) id: 3c05e4ba15 (このIDを非表示/違反報告)
ひひひひ(プロフ) - みんな切なすぎて涙が止まりませんでした!! (2018年11月11日 0時) (レス) id: f98c1baa62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:muhe | 作成日時:2018年7月29日 19時