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冷たい空気が肌を刺す11月初旬。
体育館の控え室には、張りつめた空気が漂っていた。
侑「……やっぱ、夏んときの悔しさ、まだ残ってんねん」
治「そやな。負けた瞬間、真っ白なったわ」
角「でも……今回は違う。全国、見えてる」
銀「負けたら終わり。だから、勝つしかない」
『……そのために、ずっと練習してきたもんね』
侑「Aもやろ? あんたのサポート、全部届いてるで」
『……ありがとう。絶対、行こう。全国』
治「ほな、行こか。うちらの春、ここから始めよ」
全員が立ち上がり、無言で円陣を組む。
試合開始直後から、侑のトスと治のスパイクが炸裂。
侑「はいはい、行ったるで〜!」
治「決めるで、せーのっ!」
角「……甘い」
角名の読みの鋭さと銀島の冷静なブロックで、相手に何もさせない。
ベンチの私も、真剣な眼差しでプレーを見つめていた。
『みんな、集中できてる。いい流れ……!』
終わってみればストレート勝利。
無駄のない完勝だった。
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心 - 終わり方最っ高です‼︎ (8月8日 13時) (
レス) @page21 id: 9c21ff8f29 (このIDを非表示/違反報告)
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