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廃墟そのものの外観とは裏腹に、中は驚くほど整えられていて、まるでインテリア雑誌に出てくるようなおしゃれな空間だった。コンクリート剥き出しの壁には間接照明が取り付けられ、柔らかい光が吹き抜けの広い部屋全体を包んでいる。古びた機械の一部はインテリアとしてリメイクされていて、無造作に置かれたヴィンテージ家具と絶妙に調和していた。
壁際の背の高い本棚には雑誌や小説、漫画がぎっしり詰まっている。中央にはウッドテーブルと革張りのソファが置かれ、その奥の剥き出しのコンクリート壁にプロジェクターで古めかしい映画が投影されていた。
さらに奥には簡易的なキッチンのようなスペースがあり、その脇に大きな一枚板のダイニングテーブルが置かれている。テーブルには、ミンギュが腰を掛けてこちらに気づく様子もなく、何かに集中して作業している。
「……わあ、なにこれ。どうしたの」
「どうしたのって、作ったの」
「作った、…どうやって」
「廃工場だったここを買い取って4年かけて俺とミンギュで改装して」
「……いや、」
あまりに現実離れしたその空間に、ただただ驚いて言葉が出てこなかった。吹き抜けの高い天井を見上げて、口をあんぐり開けている私にスンチョルは"シャワーもあるしベッドもある"と自慢げに言って、さっさとミンギュの方へ歩いて行ってしまった。
まだ事態が飲み込めなくて、その場に立ち尽くしながらもう一度部屋の中を見渡した。ソファも絨毯もテーブルも本棚も目に映るものすべてがおしゃれに見えて、こんな空間がこの田舎街にあることが信じられなかった。
興味をそそられるままに、私はあちこち探索するように歩き回り、ふと目に留まった別の扉をそっと開けてみた。するとその先には広々としたガレージまで作られていて大型バイクや外国製の車がきれいに並んでいた。工具や整備用の機器が壁にきちんと整頓され、まるでドラマの中のセットのようだった。
「……すご」
そうやって呟いた声は、無音のガレージの中で妙に響いた。
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ばくちゃん(プロフ) - りりさん» りりさん、ありがとうございます (3月3日 0時) (
レス) id: d467c90aec (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - すごく好きです、更新楽しみにしてます、出てくる4人全員好きです。お母さんも好きです。元彼は多分好きにならなさそうです (3月2日 12時) (レス) @page47 id: 1885eeea1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばくちゃん
| 作成日時：2025年1月13日 16時
