化け物が百三十一匹。 ページ5
「……きっもちわりィ、ふざけたこと抜かすなよ。吐きそうになったじゃねェか」
「そこまでか。……トイレ行くか？」
「行かねェよドアホ」
俺がドスを効かせて言うも、ソイツは「そうか」と涼しい顔で頷くとすぐに話を修正した。
「まぁこんなこと話してるが、あいつが本当に行動を起こそうとしてるかは決まったわけじゃない。それよりもまず、俺たちは俺たちのやるべき事に集中しよう」
「あ？」
「職場体験だよ。今回のメインだろ。飯田のことは頭の片隅に置いておいて、まずはこっちだ」
そうだ、俺たちはエンデヴァーのところに行くんだった。……表情には出てねェが、轟も考えることはあるんだろう。
飯田のことに気ぃ取られて集中できませんでした、じゃ笑い話にもならねぇからな。
そう零した轟は、早く行くぞとさっさと歩き出す。
「……チッ」
早く行こうとしなかったのはどっちだ、という意味を込めて舌打ちをした後、俺は駅の壁に貼ってあったオールマイトのポスターを睨んで吐き捨てた。
「復讐なんて考えるヤツがヒーローになれるわけねェだろ」
苛々する。
そういうヤツが増えるから、そういうイカれたヤツがヒーローを偉そうに名乗るから、いつまでもこの世界は腐ったままなんだ。
自分の欲の為に人を助けんのか？
自分が満たされる為に、金や地位を手に入れる為に、幸せになる為に、それだけの為に？
だったらせめてソレを貫けばよかったんだ。
テレビで流れる映像の通りに、オマエらが言った言葉の通りに助けを求める人々全員を助ければよかった。
でもオマエらはそれができないんだろ？
助けられる人間は一握りなんだろ？
「クソッタレ」
俺はそんな嘘つきのクズ共にはならない。
俺がヒーローになって、腐ったヒーロー共を叩き潰して、この社会を変える。
俺が、本物のヒーローを創るんだ。
まず最初はそのクズのヒーローを出さないことから始めよう。
クソメガネに会ったら言ってやる。
「テメェはヒーローになれねェ。今すぐ雄英やめろ」ってな。
(彼の思考は誰かに似ている)
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バルサミコ酢(プロフ) - この作品昔からめちゃくちゃ好きです！更新楽しみにしています！ (2021年12月3日 11時) (
レス) @page50 id: 7fcdff5f84 (このIDを非表示/違反報告)
ベリー(プロフ) - この作品大好きです！お気に入り登録して更新楽しみにしているので、作者様のペースで是非更新頑張ってください！ (2021年12月1日 18時) (レス) @page50 id: 9c552e7ae4 (このIDを非表示/違反報告)
肉まん - この小説とても面白いです！更新楽しみにしています。 (2021年10月29日 17時) (レス) id: 4f984dbf4f (このIDを非表示/違反報告)
水泳進化人(プロフ) - ヤムチャってるのか………。 (2021年10月4日 22時) (レス) @page50 id: ddf2ca19b2 (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - わぁぁ…!!やったー!!大好きな作品が更新されてる!!と思って本当に跳び跳ねました笑 作者様のペースで、頑張ってください。いつでも、更新待ってます! そして何よりお身体、ご自愛されて下さいね!! (2021年9月17日 13時) (レス) id: e247cabc05 (このIDを非表示/違反報告)
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