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side scorp

夜遅くに帰ってきたギークとSHINOBIが渡してきた、紙切れ。
聞けばそれはクラブの住所だという。

「この日に、全員でおいで、って」
ぽつ、と呟いた。

俯きがちなギーク、なんて今までほとんど見たことがなくて、詳しく問いただすことができないまま、指定された日を迎えてしまった。

いざ店の前に立つと、SHINOBIとギーク以外のみんなに、緊張が走る。

「…行くぞ」

重い扉を開けると、広いホールに7人の男達が待ち構えていた。


「お、来たか」
「いらっしゃい、けいくん」

その中で一番上背のある男が、真っ先にこちらへ歩み寄る。
かわいいかお、と不安そうなギークの頰を撫でていく。
「今日は立場逆転やね」なんて、奥に座って棍棒を持つ男が、にこやかに野次を飛ばすのが聞こえた。

「わざわざ悪いな、来てもらって」
「…いえ、全員で、押しかけてすいません」

ホールの真ん中にいた色白の男が、まあ座れ、と促す。
全員が警戒しながら座るのを見て、垂れ目の美しい男が喉の奥で笑うのが見える。

「何にも知らんのやな?」

八重歯の彼が、厳しい目でギークに尋ねた。

高圧的ともとれるその態度に、コマンダーやJr.が反応する。
けど、ギーク本人は顔色一つ変えず頷いていた。彼は元来こういう物言いをする人らしい。

「こいつらは、俺がここに通う理由も、そもそも貴方達のことも、何にも知りませんよ」
「同業やろ、なんも知らんてことあるか?」
「ウチもなかなか閉鎖的ですから、他所のことはあんまり」

ふーん、と聞いているのかいないのか、派手な眼鏡の男はゲーム画面から目を逸らさない。
マック、はよ話したり。と、しびれを切らしたのか背の高い彼が色白の男を促した。


「けいくんはここに情報の共有に、仕事の斡旋と俺らの武器の設計やらメンテやらのために、ここに来とんねん」
「最初はいつやったかな、始末対象があんたらやった。」
「情報は全く集まらんし、大変やったわ」
「そいで漸くアジト突き止めて、カチコミみたいにそこへ行ってんけど」
「入った瞬間トラップにやられてな」
「思い出すだけでも腹立つわ!!なんなんアレ!」
「そこで初めてけいくんに会ったんよね」

わいわいと騒ぎながらの説明に驚いていると、隣に座っていたギークが頰を緩ませているのがわかった。

知らない顔だ。

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かじ(プロフ) - 佐々木さん» コメントありがとうございます。とっても嬉しいです。拙い文ですが、楽しんで読んでもらえたら幸いです。 (2018年7月5日 0時) (レス) id: cc9d60b609 (このIDを非表示/違反報告)
佐々木 - すぺてのお話がキュンキュンします。次のお話も楽しみにしています。 (2018年7月3日 21時) (レス) id: e2f78d2bae (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 特にことばにできないが大好きです!伊野尾くんが幼い感じのおはなし待ってますね、、、 (2018年6月27日 22時) (レス) id: fb58b76c4a (このIDを非表示/違反報告)
かじ(プロフ) - 琳さん» はじめまして。ご丁寧に感想をありがとうございます。恐縮です。拙い文ですがこれからも読んでいただけると嬉しいです^ - ^ (2018年6月27日 22時) (レス) id: 76a26e19db (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - かじさんはじめまして!いつも楽しく読ませてもらってます!!すごく大好きなお話ばかりで更新が楽しみで仕方ないです(*´∀`*)これからも頑張ってください! (2018年6月27日 21時) (レス) id: fb58b76c4a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かじ | 作成日時:2018年6月17日 23時

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