及川妹、リベロになる。 (ページ39)

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だが断る。ページ39

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なんやかんやで試合が終わり。
当事者じゃないから特に感想は言いません。

烏野と勝手に板挟みの私と違って陽依さんは青城100％なので素直に喜んでた。

バレー面白いねとも言ってくれた。

一番の進歩は、及川君ってすごい人なんだね知らなかった、という言葉を頂いたことだ。

ただ、それでさらに距離置かれたりしないか心配ではある。

その次の泉石との試合も見てくれて、帰り際も徹の出待ちを妹特権で押しのけてツーショさせた。
疲れた。

時間は飛んで六月十四日の昼休み。

今度こそ赤点を免れるぞと変にやる気を出したバカ二人組が、ちひろと私も巻き込んで昼に勉強会をすることになっていた。

今日もそこへ向かおうとしていると、日向と影山がどたどたと月島のもとへやって来て何か交渉している。

見るからに月島がイライラしているが、彼は被害者なのだろうと思う。
まあいいや。

無視して弁当を片手に教室を出ようとすると、後ろから肩を掴まれた。

「及川！」

「ヒェッ」

おま、いつのまにそこに？？？
さっきまで窓際いたよな？悟空か？

というツッコミは喉で抑えた。

日向は今日も元気。
いいことだね。

「勉強教えてください！」

「ごめんちょっと話が見えない」

急な展開に戸惑いながら我慢の限界を迎えツッコミを入れると、日向が説明してくれた。

「期末で赤点取ると東京遠征いけなくなっちゃうんだよ」

「遠征？東京行くの？」

「いいだろ！」

「羨まし」

シンプルに羨ましい。

だからといって嫌がらせをするわけでもないが。

「ちょっと無理かな」

事情を説明してお引き取り願った。