29 ページ29
藤ヶ谷くんがみっくんと話してる途中、お母さんから電話がかかってきた。
明日、みっくんのご両親へ挨拶に行くに当たって、忘れてることが無いか確認の電話だった。
みっくんは一人っ子だから、ご両親も
思うところがあるだろうってことや、くれぐれも失礼の無いように…など色々と言われたけど、余計に緊張するから、と強制的に会話を終わらせた。
…ったく、言われなくても分かってるよ。
また緊張してきたじゃん…
電話を終えて二人の元へ戻ろうとしたら、藤ヶ谷くんがすぐそばに居た。
｢あ、ゴメンね。もうお母さんがさ〜明日の確認とか言って掛けてきた｣
｢ハハッ、それだけ心配なんだよ。
じゃー帰るわ。北山さんとも挨拶できたしね｣
後ろを見ると、みっくんはベンチに腰かけてスマホをいじっていた。
｢そっか、気を付けてね。送ってくれてありがと｣
そう言いながら、藤ヶ谷くんを改札近くまで見送る。
すると藤ヶ谷くんは足を止めてこっちを振り返ると、｢ちょっといい？｣と言って、私を端の方に促した。
｢どうしたの？｣
｢あのさ…１個だけワガママなことしていい？｣
｢え？何？｣
私がそう言うと、藤ヶ谷くんはチラっとみっくんの方を見てからさらに私に近付いて来て、
｢幸せになれよ｣
と言って、私にチュッとキスをした。
｢えっ…｣
何！？
今、キスされたよね？
｢フフっ、これでちゃんとお前の幸せを願ってあげられる。…それに、北山さんともこれでおあいこってことで大丈夫だろ？じゃあなっ｣
藤ヶ谷くんはいつも以上に爽やかに改札をくぐって行った。
…何？
みっくんとおあいこって…
もしかして、吉川さんとのキスのこと？
そんなのもう…
｢…何だよ、今の｣
背後から明らかにトーンの低い声が。
…やっぱり、見てましたよね。
｢あ…なんか、おあいこだって…｣
｢はあ？｣
｢たぶん、吉川さんとのキスのことだと思うけど…よく分かんない｣
｢何それ…意味わかんねー。つーか、意外とチャラいんだな、藤ヶ谷くんって｣
たぶん、藤ヶ谷くんがキスする前にチラっとみっくんの方見た時、きっとみっくんはこっちを見てたんだと思う。
全ては藤ヶ谷くんの作戦か…
すると、みっくんはフイっと向こうに停めてある自転車の方へと歩き出した。
藤ヶ谷くん…
全然大丈夫じゃなさそうだよ…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 576人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
北山さん大好き - 凄い夢のようでした。北山さんと恋人や結婚だなんて凄いと思いました。ずっと夢見てみたいです。 (2020年6月9日 14時) (携帯から) (
レス) id: 63b7d0fc4e (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - kanako2735さん» はじめまして、コメントありがとうございます。読んでいただけて嬉しいです★不定期更新てすが、良かったらその後のお話もご覧下さいね。感想お待ちしています。 (2016年1月30日 16時) (レス) id: 3c1280c8ce (このIDを非表示/違反報告)
kanako2735(プロフ) - はじめまして！今日１話から1日かかって全部一気に読ませていただきました！笑とても読みやすく、ハラハラドキドキでした。みっくんのプロポーズ凄くよかったです。違う話も覗きに行きますね！これからも楽しみにしてます！！ (2016年1月29日 23時) (レス) id: 5866981bfb (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - ライラさん、コメントありがとうございます。正直、誰とハッピーエンドにしようか迷った時もあったんですが…喜んで頂けたようで嬉しいです★また、番外編にも遊びに来てくださいね。 (2015年11月27日 23時) (レス) id: 3c1280c8ce (このIDを非表示/違反報告)
ライラ(プロフ) - よかったです〜！゜+(。ノдヽ。)゜+。誰にいくのか最後まで分からず、私ならもう玉ちゃんで…みっくんもうやめとこ…やっぱり太ちゃんか？と私の中ではブレブレでしたが、途中から主人公のみっくんへの一途さがハッキリしてきて、最後まですごく納得がいくお話でした♪ (2015年11月27日 9時) (レス) id: 9ebc20e9df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みぃ | 作成日時：2015年11月1日 17時
