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26夜 ページ31

コトン

少し車が揺れ目が覚めた

「お客さん着きましたよ」

代金を払い車から外に出た
前と変わりないこの家 でも どこかしんっと静まり返ってる

凉「んっ....お兄ちゃん? あれ もうついたの?」

凉が後ろであくびをしながら話す
タクシーの運転手さんす凉が起きるのを待っていてくれた
荷物はというと水樹と恵斗くんが持っている

あ「二人ともごめんね ありがとう」

荷物を受け取り二人にお礼を言った

多分 二人はわかっていてくれてるかもしれないが
今のお礼は 今までの分だ

この二人には一生かかっても返せない恩ができた
俺の目標は 恩を返すことになるだろう

そんなことを思いながら玄関に入った
懐かしい匂い

凉「お兄ちゃんの荷物おいてくるから!!リビングでゆっくりしていて!!」

あ「別に俺が持っていくよ?」

凉「いいの!少しは妹に甘えてよ!!♪」

俺から荷物をとりそのまま階段を上がっていった
リビングに行くと 母さんと父さんがいた
笑顔で家事をする母さんと新聞を読む父さん

あ「え....」

俺は一瞬思考が停止し
そしてハッとなった時にはもう母さんと父さんはいなかった
代わりにあったのは 小さな仏壇だ。
俺はそこに近づき座った

あ「ただいま
遅くなっちゃったね また四人で暮らしたかった
ごめんね 俺がこんなんだから 二人とも居なくなってしまったんだよな
凉のことは俺が守るから だから安心してくれよ
母さんと父さんがいたおかげで俺がいるんだ 俺は二人の息子でよかったよ
入院してきてるとき何度も来てくれてありがとう
その時 俺死ぬことしか考えてなかったから だから 言えなかった
でも今日は沢山の人に言ったよ
ありがとう 俺のことを大切に思ってくれてありがとう
二人は向こうで元気にしててそして俺たちを見守って」

ほんわりと 家全体が暖かくなった気がした

これでまた四人で暮らせる

凉「お兄ちゃん.... 」

凉が涙目になりながら立っている

凉「おかえり(微笑」

幸せそうに微笑む凉

俺が凉をどれだけ悲しませたのか、一体どれだけ笑顔にすればいいか
わからないだけど これから俺は何百倍 凉を楽しませば いい

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氷雨(プロフ) - とてもいい作品でした。目から海水が止まりませんでした… (2020年8月3日 0時) (レス) id: e23249d0ee (このIDを非表示/違反報告)
爽雫 - 私は涙もろい方なのですが、やっぱりこの作品は号泣してしまいました。夢主の家族、結末辛いです…。横になりながら読んでて涙やばくて思わず起きてしまいました泣感動しました!この作品を投稿してくれてありがとうございます。 (2019年9月3日 23時) (レス) id: c8b0ff9423 (このIDを非表示/違反報告)
海戀 - とてもいいストーリーでした! 最後は目から塩水が大量です、、 (2019年8月4日 1時) (レス) id: a4dbcae652 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず味噌 - とてもいい作品でした。 (2019年7月20日 22時) (レス) id: 0ae31ba38b (このIDを非表示/違反報告)
白亜(プロフ) - とてもいい作品でした。いい作品… (2018年12月13日 18時) (レス) id: 44daa19fd7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:餅草ぶんた | 作成日時:2013年6月15日 3時

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