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いつの間にか過ぎ去る時間により、今はもう放課後となっていた。
私は晋ちゃんとすら会話が出来ず、行きと同じでトボトボとひとり通学路を歩く。もう直ぐ冬に近づいているこの頃、陽が落ちるのが早い。
だから私の足から伸びる影は長くて、そこに本日何度目かも分からぬ溜息を落とす。
『……よ』
カラカラと車輪の回る音を立てながら横に来るのは、今最も私の頭の中を占める銀ちゃんだ。
彼自身気まずそうに口を結び、自転車を押している。
『――あのさ、俺告白したじゃん?』
『……うん』
『ちょっとだけ、自己アピール的なのさして』
そう言って突然始まった銀ちゃんのアピールタイム。しかし私にとっては何をどう聞いていたらいいのか分からず、ただ隣りにいる彼を見上げていた。
『まずあれよ、大事にする』
そんな当たり前のことを真剣な顔をして言うもんだから、少しだけ緊張の糸が解れていく。
アピールポイントを指を折って数えようとしていくらしいが、まだ親指しか曲がっていない。彼はその手を恨めしそうな顔をして見つめ、くしゃくしゃに頭を掻いた。
『……あー、もうやめ!』
そう言って私をキッと鋭い目つきで捉える。一旦閉じた口を、銀ちゃんはゆっくりと開けた。
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ハル(プロフ) - りんごあめさん» りんごあめさん! またまたコメントありがとうございます!! そうなんですよ、高杉にフラれるんです。もう涙なしではかけませんでした笑 今度は高杉をカッコよく書く作品出したいなあとは思ってますので、その時も閲覧よろしくお願いしますね! ありがとうございました (2017年10月27日 21時) (レス) id: 580f86dcac (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 音想さん» 切なすぎて銀さんがー……と私自身思っていたのですが、最後は無事にハッピーエンドを迎えました! 大好物でしたか! それは嬉しいです( ´ ∀`) これからもどうかよろしくお願いします! コメントありがとうございました! (2017年10月27日 21時) (レス) id: 580f86dcac (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - 本当に、ハルさんの作品は何を読んでも最高です!面白いだけじゃなくて、なんかその話にのめり込めます笑 私も高杉が大好きなので、振られるなんて…(;´Д`)ウウッ……と思いましたが、銀さんのかっこよさがヤバかったです!!とにかく、本当に良かったです! (2017年10月19日 0時) (レス) id: 7662a2da74 (このIDを非表示/違反報告)
音想(プロフ) - 切なすぎて尊すぎて死にそうでした…こういうの大好物です。凄い好きだー!!こんな素敵な作品を読ませていただきありがとうございました!これからの作品も楽しみにしています! (2017年10月18日 1時) (レス) id: 7258d80b20 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - あかあしえいたくんさん» そうなんです笑 最後の銀さんかもしれません笑 信者!? 私にも信者がいるなんて……! あかあしさんは私の信者のオンリーワンですね笑 ありがとうございます! その言葉を励みにこれからも頑張っていきたいと思いますので、よろしくどうぞ( ´ ∀`) (2017年10月12日 16時) (レス) id: 728b0d0f83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時:2017年10月10日 18時