薔薇色生徒会 2

94 Rose ページ45

・





「は？！好きになった？！！」

『ちょ、声でかい！しーーー！』

「ぇぇぇぇ嘘でしょ」

『ほ、ほんとだって…何回も言わせないでよ』





とうとう薔薇学校という研修も終わりに。

風磨先輩の言っていた帰りの自由行動の時間で
道の駅にあるカフェで萌と入って、今まであったことを話した。





「えーと？私がいない間に？

佐藤にブスと言われ、

バスでポッキー食べられて

背もたれに使われて寝られて

オリエンテーリングで迷子になっておんぶして助けて貰って

ナイトハイクで裏切られ

お風呂で鉢合わせし

EDEN続ける……、と？」

『はい…』

「ちなみにどこで好きってわかったの？おんぶ？」






『…プリンっすね』


「は、どこにそんなん…」


『今日の朝のバイキングでプリンもらった時…？(笑)』


「…」




私の言葉を聞いて呆然とする萌。





「さっきのどれでもなくプリン？！
あんなに佐藤と関わる出来事があってあえてプリンなの！？」




ゴモットモデス
答えるのが怖くて何度も頷く。






「しかも今朝とか！」




Aのことだから大丈夫でしょうけど、心配になってきたわ…とツッコミキレッキレの親友に言われる。





「あんだけ嫌いウザイ言ってたのにねぇ…」





ほんとだよ。
あんなにブスウザイって言われてたのに…

あ、私もか(笑)

萌に言われた通りあれだけ昨日関わっといて自分の思いに気づかないなんて
嫌な奴だと思ったりそうではないのかもって思ったり

気づくチャンスは今までにも幾らでもあって
よりによってプリンもらって気づくとか…





こうなった今は健人先輩の言っていたことも分かる
振り返れば勝利くんとの思い出ばかりなのに






…ん？

健人先輩？






「てか絶対生徒会長Aが佐藤に恋してるのあんたより先に気づいてたってことよね」






ひぇぇぇ！こうなってしまった以上絶対悪魔になってからかわれるに決まってる！

あぁ、どうしよう




「告白するの？」

『告っ……？！』

「え、しないの？ずっと？」






好きっていうのは気づいたけれど
そこからどうなりたいかなんて考えなかった





『今のところは…(笑)』

「そ、まぁどっちでもいいんだけど」





あ、萌には興味なかったか








「あのAが恋か…ありえない


私のAに何かしたら佐藤ボコるけど」






あ、少しでも気にしてくれていたようです。







・

95 Rose→←93 Rose

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す