綺麗な貴方に薔薇を＿二輪目>>JK (ページ1)

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「…え？」

「今日すごく楽しそうに話してたし。俺今日ずっとAさんのそば離れないようにしようって思ったのに、あの人に連れ回されてるし」

「ジョングクくん？」

「仕事も完璧だし、エスコートも完璧だし。悔しいけどAさんの元カレってだけで納得できちゃうんですよね」

「ジョングクくんってば、」

「っ、」

情けない言葉が止まらなかった口は、Aさんが俺の名前を呼んだことによって制される。

”すいません”小声でそう言うとAさんは持っていたビール缶を一気に飲み干した。

俺はその光景にも少々驚きつつ、黙って見ることしかできなかった。

「…確かに彼は完璧だよ。仕事もできる。信頼も厚いし、今日見てわかった通り対人関係も問題なし。かっこいいしね」

「…、」

「でも、仕事でだけだよあんなの」

話しながらAさんはチューハイの缶を手に取りプルタブを勢いよく開けてグイッとお酒を流し込んだ。

今までに見たことがないペースと飲みっぷり。
やっぱり黙ってその光景を見つつ話を聞くことしかできない。

「あの人結婚してたんだよ」

「は？」

「奥さんは海外にいたから存在すら知らなかったし、指輪はしてなかったし」

衝撃的過ぎて持っていた自分のビール缶を落としそうになる。

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