綺麗な貴方に薔薇を＿一輪目>>JK (ページ28)

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もう過去のことだから、と困ったように笑うAさんはどう見てもすっきりした表情とは言えない。

いい別れ方をしなかったから元カレに絡まれるのは困るのだろうけど、その別れ方がどんなものなのか気になる。

…気になる、けど。

「一つだけ聞いてもいいですか？」

「なに？」

「その…さっきのソンさんのことは、もう何とも思ってないんですか？」

「…うん、ヨリを戻そうとかそういうことは思ってないよ。好きっていう気持ちもないし、」

「それならよかったです。それさえわかれば、俺は」

「う、ん」

それを聞くのはまだ早いというか、気持ちを伝えて間もないから。

まずはAさんが俺のことをたくさん考えてくれるようにするのが最優先だと思った。

元カレがどうこうよりも、俺のことを好きになってくれなきゃ何も始まらない。

今Aさんが少し顔を赤くしているのは、手応えがあると思いたい。

「…ジョングクくんって、もっと奥手だと思った」

「え？そうですか？」

「うん、なんか、思ったよりも…その、ストレートというか」

「そりゃあ、好きになったら積極的になりますよ。普段女の人と話すの正直苦手なんですけどね」

Aさんはもちろん特別なんだ。

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