18_you ページ18
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ジョングクくんのことを初めて見たときに、とても整った顔をした子だと思った。
幼さを感じさせないような大人びた雰囲気もあって、でも話すうちにあどけなさもあって。
仕事上で関わることがほとんどだけど、とにかく仕事が早いうえに正確で。
一言で言うなら何もかも”完璧”だった。
入社してすぐにジョングクくんは有名な存在になっていて、特に女性社員からの注目の的になっていた。
私と関わりがある女性社員からはジョングクくんのことを聞かれることもよくあった。
聞かれることと言えば大方、”彼女いるの？”という質問だった。
プライベートな話はほとんどしないから、私はその質問に答えることができなかった。
そして決まって”そういう話しないの？”と、さらに質問で返ってくるのだった。
そこでようやく、ジョングクくんとそういう話はしたことがないなと思い始めた。
けれど世の中にはプライベートな質問を嫌う人もいるだろうし、もしかしたらジョングクくんもそうかもしれない。
勝手にそう思った私は、ジョングクくんとそういう話をすることがなかった。
そんなジョングクくんが、私ともっと仲良くなりたいと、知りたいと言ってくれたことがすごく嬉しくて。
私も勝手に思い込まずに、ジョングクくんともっといろんな話すればよかったんだな、って。
けれどすかさずにジョングクくんの本当の気持ちを聞いたときは、心臓が止まるかと思った。
そんな素振りを一度も見たことがなかったから。
ジョングクくんが私に気持ちを伝えたときの、仕事とは違った真剣な表情。
その表情にドキッと心臓が高鳴ってしまった。
私もジョングクくんのことを、もっと知っていけたらいいな。
そしたら私も、いつかあの恋を忘れることができるのかな。
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作者名：SLY | 作成日時：2019年5月23日 13時
