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俺が最後に言ったことをAさんが理解するのにどうやらしばらく時間がかかったようだ。
大きな目をさらにパッチリとさせ、やっと理解したAさんは持っていたお酒をそっとテーブルに置いた。
「あの…えっと、私」
「わかってます。俺がいきなりこんなこと言ってすぐに受け入れられないでしょうし、
Aさんが俺のことそういう対象で見たことがないのも、わかってます」
俺の言っていることが図星だったのか、かしこまって目を伏せるAさん。
「だから今俺の口からAさんに伝えたんです。俺のこと、そういう対象で見てもらえるように」
少し間を置いて、何かを考えていたAさんは顔を上げ俺の顔を真っ直ぐ見た。
「うん、正直ちょっと…っていうかかなりビックリしてる」
「すみません、驚かせて」
「でもその反面嬉しいと思ったのも事実。その気持ちは正直に言わせてもらうね」
嬉しいと思ってくれたことに俺がほころぶと、Aさんも同時にほころんだ。
Aさんの力み気味だった肩の力が抜けたように見えた。
「私は今、ジョングクくんとユンギと一緒に仕事ができてすごく楽しい。
だからこそ、仕事に支障をきたすことがあったら困るなって思ってる」
「…はい、」
「と、思ってもいるんだけど…ジョングクくんのその気持ちは、ちゃんと考えさせてもらってもいいかな」
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作者名:SLY | 作成日時:2019年5月23日 13時